1749年版、最新校訂譜による初録音!コセンコ&レザンバサドゥール、ラ・グランド・エキュリー~ラモー:歌劇“ゾロアストル”(3枚組)
貴重な初演版、当時のオペラ座楽団の編成で!ラモーによる楽器法の粋、錚々たる名歌手たちの妙技
バッハやヘンデルとほぼ同世代で、遅咲きながらフランス王室のみならずパリ市民の音楽シーンを牽引する存在となっていった大御所ラモー。リュリの歿後、少しずつ時代遅れになりつつあった全5幕形式のフランス正統派歌劇(抒情悲劇)に新たな活況を呼び込んだのも彼で、《ダルダニュス》から10年のブランクを経て1749年に発表した《ゾロアストル》は、初演こそ意欲的・先進的な構成が無理解にさらされ失敗に終わったものの、1756年の改訂版上演以降はフランスの人々にも受け入れられ喝采を浴びました。
そして今回ここに登場するのは、ヴェルサイユ・バロック音楽センターの全面協力を得て実現した幻の初演版!映像含め既存録音もいくつかある改訂版では音楽構造の分かりやすさを優先させたため失われてしまった、ラモーと台本作家カユザックによる当初の哲学的・先進的アイデアを本来の姿のままに辿れる、最新校訂の楽譜による貴重な初録音です。
初演当時のオペラ座の編成に合わせ管楽器奏者を増やし、低音を左右に振り分けるなど楽器配置も当時流にこだわりながら、故マルゴワールから音楽監督の座を受け継いだ名門楽団ラ・グランド・エキュリーを加えた大編成でこの録音に臨むのは、トラヴェルソ奏者コセンコのもとALPHAやAparté、SONYなど多くのレーベルで名盤を連発しているレザンバサドゥール。頼もしい通奏低音勢に支えられながら、題名役のファン・メヘレンを筆頭に、デヴォス、ジャンスら世代を越えての注目女声歌手、そしてヴィダルにクリストヤニスと、欧州歌劇界の大御所たちが演技力たっぷり織り上げてゆく物語。序曲から絶好調のオーケストラも、随所の聴きどころでの強い求心力で存在感を発揮します。素顔のラモー芸術の真価を知らしめる新たな名演の登場と言ってよいでしょう。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764):歌劇《ゾロアストル》 ~全5幕の抒情悲劇(1749)
台本: ルイ・ド・カユザック
【演奏】
アメリート…ジョディ・デヴォス(ソプラノ)
エリニス…ヴェロニク・ジャンス(ソプラノ)
ゾロアストル…レイナウト・ファン・メヘレン(オートコントル)
アブラマーヌ…タシス・クリストヤニス(バリトン)
アベニス、オロスマード、憤怒の鬼…マティアス・ヴィダル(テノール)
ゾピール、アリマン、精霊ジェニー、復讐の鬼…ダヴィド・ヴィチャク(バリトン)
セフィ、セニード…グヴェンドリーヌ・ブロンデール(ソプラノ)
ゼリーズ、妖精、憤怒の鬼…マリーヌ・ラフダル=フラン(ソプラノ)
憤怒の鬼…ティボー・レナールツ(テノール、合唱指揮)
ナミュール室内合唱団
レザンバサドゥール、ラ・グランド・エキュリー(古楽器使用)
アレクシ ・コセンコ(指揮)
【録音】
2022年4月
ナミュール・コンサート・ホール、グランド・マネージュ、ナミュール、ベルギー
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2022年09月01日 00:00