オリヴィエ・ラトリーがヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂のオルガンでクープランの“修道院のためのミサ”を録音!
現代最高の名手ラトリーが理想的環境で弾く、ルイ14世に仕えた鍵盤奏者の「本職」!
数々の一流オーケストラとの共演でも知られ、2019年火災に遭ったパリ・ノートルダム大聖堂のオルガンの正規奏者として、被災前最後の録音も制作している名手オリヴィエ・ラトリー。
古楽から現代作品まで、常に演奏曲目の本質を見据え、音響環境をよく見定めて楽器の魅力を最大限に引き出す解釈を聞かせてきた彼が、フランス・バロック最大の鍵盤音楽の大家F.クープランによるオルガン曲の大作と向き合いました。
ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂。現存するクープラン唯一のオルガン曲集に収録されている『修道院のためのミサ』は、ミサの祈祷文の朗誦と交互にオルガン演奏を挟んでゆく当時の礼拝習慣にあわせて書かれた長大な作品。詩節ごとに細かく分かれた楽章の数々には使う音色が曲題として明記され、明瞭な音の動きの中でフランス音楽ならではの色彩感豊かな響きが味わえる内容。
ラトリーはフランス古楽シーン有数の歌手たちによる比類なく玄妙な歌唱を得て、同じく王室礼拝堂に仕えた17世紀の大家デュモンやニヴェールの歌を交え、当時の礼拝の文脈に乗せてこの傑作を「いま」に甦らせます。ヴェルサイユ王室礼拝堂のオルガンは設置当初の形に復元されており、クープラン自身の演奏でも味わえたであろう音響を追体験できるのも貴重。
ALPHAレーベル初期の名盤群で知られる録音技師ユーグ・デショーが、礼拝堂の残響や佇まいを自然に伝える美しいエンジニアリングで、オルガンと歌声の交錯を鮮やかに伝えてくれます。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
フランソワ・クープラン(1668-1733):「修道院のためのミサ曲」(『オルガン曲集』〔1690〕より)~聖歌朗誦を含む演奏~
1-9. キリエ(憐れみの讃歌)
10-27. グローリア(栄光の讃歌)
28. オフェルトリウム(奉献唱)
29-33. サンクトゥス(感謝の讃歌)
34-36. アニュス・デイ(平和の讃歌)
37. 主よ、我らが王を救い給え
(ギヨーム=ガブリエル・ニヴェール〔1632-1714〕作曲〔1687〕)
38-39. イテ・ミサ・エスト(閉祭)
※聖歌部分出典:
アンリ・デュ・モン(1610-1684)作曲「第6旋法によるミサ曲」
~『聖職従事者たちのための、全ての固有文を含む単旋律聖歌による五つのミサ: 通称"王のミサ集"』(1669)
【演奏】
オリヴィエ・ラトリー(オルガン)
使用楽器: ロベール・クリコ&ジュリアン・トリビュオ1711年建造
(復元: ジャン=ルー・ボワソー&ベルトラン・カティオ〔1995〕)
クレマンス・カリ(ソプラノ)
マルト・ダヴォスト(ソプラノ)
ジャンヌ・ルフォール(ソプラノ)
シリル・エスコフィエ(テノール)
マルク・モイヨン(バリトン)
ジャン=マルク・ヴィエ(バリトン)
ジャン=イヴ・エモズ(指揮)
【録音】
2022年1月5-9日、4月4-6日
ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2022年10月12日 00:00