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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.208

ビル・エヴァンス『アフィニティ』(1979)

BET

ビル・エヴァンス(p, el-p)
トゥーツ・シールマンス(hca)
ラリー・シュナイダー(ts, ss, a-fl)
マーク・ジョンソン(b)
エリオット・ジグムンド(ds)

1978年10月30日~11月2日、ニューヨークにて録音

曲目:
01.きみの愛のために
02.スノ・ピーズ
03.願いのすべて
04.酒とバラの日々
05.ジーザス・ラスト・バラード
06.トマト・キッス
07.真夜中の向こう側 (メイン・テーマ)
08.ブルー・アンド・グリーン
09.身も心も

【アルバム紹介】
1.ジャズ・ハーモニカのレジェンド、トゥーツ・シールマンスとビル・エヴァンスの共演盤
2.一音鳴っただけで、独特のアトモスフェアを作り出すハーモニカの深い響き
3.ベースのマーク・ジョンソン、ビル・エヴァンス・トリオ初登板

ビル・エヴァンスの“共演盤”、3枚目のアルバムは、ジャズ・ハーモニカのレジェンド、トゥーツ・シールマンスとの共演盤になります。

その唯一無二の音色と演奏ゆえ、数多くのミュージシャンとの共演があり、映画音楽でも『ゲッタウェイ』(音楽:クインシー・ジョーンズ)、『真夜中のカーボーイ』(音楽:ジョン・バリー)などでフィーチャーされ、ジャンルも多岐にわたって活躍したトゥーツ・シールマンス。

本作にはサックスのラリー・シュナイダーも参加していますが、全編にわたってビル・エヴァンスとトゥーツのコラボレーションがメインの演奏になっています。またビル・エヴァンスはエレクトリック・ピアノも数曲で披露しています(トラック05、06、07)。
エヴァンス・トリオのメンバーはベースのマーク・ジョンソン、ドラムスのエリオット・ジグムンド。マーク・ジョンソンは本作がビル・エヴァンス・トリオ初登板となりますが、エリオット・ジグムンドは最後の参加作となっています。
楽曲はポール・サイモンのナンバーで始まり、ヘンリー・マンシーニの“酒とバラの日々”、ミシェル・ルグランの“真夜中の向こう側 (メイン・テーマ)”、そしてマイルスとエヴァンスの共作曲“ブルー・アンド・グリーン”(ブルー・イン・グリーン)などを取り上げています。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
ラストはスタンダード名曲“身も心も”。

トゥーツ・シールマンスのハーモニカは魔法のような魅力があり、深い響きは一音鳴っただけで、独特のアトモスフェアを作り出します。黄昏時のセンチメンタルな感覚から、真夜中のナイトリーな空気感まで、その多彩さこそが人気の秘密でした。
ロマンティックなスダンダード・ナンバーではその威力を存分に発揮し、このアルバムのラストのバラード“身も心も”はまさにうってつけの1曲と言えます。1930年に書かれたこの曲は数々のジャズ・ミュージシャンによって取り上げられている名曲中の名曲。
ロマンティックなバラード演奏にかけてはビル・エヴァンスも秀でた才能があるだけに、ここでは両者がその持ち味を生かした演奏で、アルバムを締めくくっています。
余談ですが、2016年に94歳で亡くなったトゥーツ・シールマンスにとって2022年は生誕100年の記念年にあたります。本作はもちろん数々の作品の中で、ハーモニカという楽器でジャズの世界を通して、多くの人を感動させたその功績は非常に大きなものだったことをあらためて実感いたします。

国内盤SHM-CD

 

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タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2022年12月16日 10:00