異色の組み合わせ!リコーダーのドロテー・オーバーリンガーと、ヴィオラのニルス・メンケマイヤーのデュオ!『ダンス・フォー・トゥー』
リコーダーのドロテー・オーバーリンガーと、ヴィオラのニルス・メンケマイヤーが、これまでにない楽器の組み合わせの可能性を探ったアルバム
リコーダーの名手ドロテー・オーバーリンガーは、ルネッサンスからバロック時代の感情や情熱といった要素をより豊かに表現できる新たな音楽語法で高い評価を得ています。そして「深々と歌う低音の響きが心にストレートに響き、情感豊かで、ドラマ性もあり、非常に説得力が感じられる」と高い評価を得ているヴィオラ界の俊英ニルス・メンケマイヤー。この二人の出会いによって、リコーダーとヴィオラというこれまで聞いたことのない楽器の組み合わせの可能性を探るために、バッハの作品と他の興味深い作品で、リスナーを中世から今日までの旅へと誘います。バッハの「インヴェンション」「音楽のささげもの」「フーガの技法」「トリオ・ソナタ」の美しいメロディーが特長の作品。
このアルバムについてのインタビューで、メンケマイヤーはバッハについて、『演奏環境の変化に合わせて楽器の編成や調性を変え、他の作曲家の作品の編曲もやっていた。バロック時代は、意外なほどほかの作曲家の音楽へのアクセスが可能だった。いま私たちがさまざまな作曲家の作品の編曲を考える上でとても刺激になる』と語っています。
ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの柔らかく瞑想的な「おお、エクレシアよ」、スコットランドの作曲家ジェームズ・オズワルドのタロックのリール、エネルギッシュなアイリッシュ・カントリー・ダンスのブラック・ジョークと、バルトークが東ヨーロッパの多くの国々の民謡の旋律にインスパイアされた作品「44のヴァイオリン二重奏曲」からの作品も含まれています。
アメリカの作曲家のモートン・フェルドマンとジョン・ケージの美しい作品や、ギリシャ出身で現在ミュンヘンを拠点とする作曲家コンスタンティア・グルジィがメンケマイヤーとオーバーリンガーのために特別に作曲した2つの曲(「木々の間のメッセージII」「ダンス・フォー・トゥー」)も聞くことができます 。
それ以外の曲は、メンケマイヤーとオーバーリンガーによってオリジナルの明確な特徴を抽出し、古楽と民謡などのそれぞれの要素を自由で主観的なものになるように描き出しています。
(ソニーミュージック)
『ダンス・フォー・トゥー』
【曲目】
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098-1179):おお、エクレシアよ
コンスタンティア・グルズィ(1962-):木々の間のメッセージII
J.S.バッハ(1685-1750):
インヴェンション 第6番 ホ長調 BWV 777
インヴェンション 第1番 ハ長調 BWV 772
音楽のささげもの ~ 2声の逆行カノン1 BWV 1078/4a
フーガの技法 BWV 1080~8度のカノン
インヴェンション第8番 イ短調 BWV 782
モートン・フェルドマン(1923 – 1987):Only
作者不詳:分割ヴァイオリン~ ブラック・ジョーク
ニコラ・マッティス(1650-1703):幻想曲 ニ短調
ジョン・ケージ(1912-1992):夢
J.S.バッハ:トリオ・ソナタ ト短調 BWV 1039 ~ 第3楽章 アダージョ・エ・ピアノ
ジェームズ・オズワルド (1710–1769):タロックのリール
ニコラ・マッティス:幻想曲 ニ短調
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV 1008 ~ 第1楽章:プレリュード
ベラ・バルトーク(1881-1945):44のヴァイオリン二重奏曲 Sz.98 ~ 35番:ルーシのコロメイカ/32番:マーラマロシュの踊り
コンスタンティア・グルズィ:2つの舞曲 Op.96 (2022)
【演奏】
ドロテー・オーバーリンガー(リコーダー)
ニルス・メンケマイヤー(ヴィオラ)
【録音】
2022年7月1-3日、ドイツ、エルマウ城
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2023年03月10日 15:00