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フュジェ&レゼポペーの新録音はシャルパンティエ:世俗歌曲集

ステファーヌ・フュジェ

繊細、軽妙、深い余韻……シャルパンティエの世俗歌曲を現代最高の布陣で!

20世紀以来めざましい復権をみせてきたフランス・バロック音楽の世界でも、とりわけ大きな名誉回復を経験した作曲家の一人シャルパンティエ。生前は王室音楽総監督リュリが「壁」となり、長いあいだ王室での音楽活動には食い込めずにいたものの、パリ市内では数多くの重要な機関から依頼を受け、半世紀ほどの生涯の間に驚くほど多くの作品を残しました。ルイ14世の治世下と違ってリュリの妨害もない現代ではフランス17世紀屈指の作曲家として注目されていますが、それでも評価は宗教曲や劇音楽に集中しており、作例も多い恋歌や戯れ歌の数々はなかなか体系的に取り上げられる機会がありません。

その渇を癒して余りある今回の録音には、ALPHAでのル・ポエム・アルモニーク初期の名盤群で鮮烈な印象をシーンに与えてきたクレール・ルフィリアトル、驚くほど広い音域を自在に操り中世からバロックまで縦横無尽に歌いこなすマルク・モイヨン、そして今を時めくフランス古楽界の最重要テノール歌手のひとりシリル・オヴィティら錚々たる歌い手が揃い、2022年の来日も好評だったステファーヌ・フュジェを軸とした通奏低音陣が緩急あざやかに伴奏。

シャルパンティエと同じ母語を日常的に話し、17世紀フランス音楽に深く親しんできた名手たちでなくては到達できない自然な歌い口で、この作曲家が綴った美の諸相を細やかに解き明かしてゆきます。数々の恋愛歌は世紀初頭のエール・ド・クール(宮廷歌曲)にも通じる奥深さ、対する「酒の歌」は演劇的な魅力に満ちた曲の持ち味をよく生かした仕上がり。聴き深めるほどにフランス古楽への愛が深まること間違いなしの名演というほかありません。
(ナクソス・ジャパン)

【曲目】
マルカントワーヌ・シャルパンティエ(1643-1704):
1. Aupres du feu l'on fait l'amour H 446 暖炉のそばで愛し合おう
2. Beaux petits yeux d'ecarlate H 448 小さな真紅の美しい目、真一文字のあざやかな口
3. Tout renait, tout fleurit H 468 ものみな生まれ変わり、花開く
4. Que Louis par sa vaillance H 459 bis どうかルイよ、その用心深さで
5. Si Claudine ma voisine H 499b 隣人の女姓クロディーヌは
6. Ne fripez pas mon bavolet H 499a わたしのスカーフをくしゃくしゃにしないでくださいね(通称「ル・バヴォレ」)
7. Celle qui fait tout mon tourment H 450 わたしのすべての苦悩のもとになる女性
8. Ayant bu du vin clairet H 447 ボルドーの美酒を飲み干したなら
9. Rendez-moi mes plaisirs H 463 どうか返してください、わたしの喜びを
10. Rentrez, trop indiscrets soupirs H 464 戻ってこい、傲岸なる溜息よ
11. Fenchon, la gentille Fenchon H 454 ファンション、かわいい小さなファンション
12. Stances du Cid H 457-459 『ル・シッド』の三つの短詩
13. Quoi ! Rien ne peut vous arreter H 462 ああ、何もあなたを止められないのでしょうか?
14. A ta haute valeur H 440 あなたの高潔に適うような猛者は
15. En vain, rivaux assidus H 452 無駄だよ、熱心な恋敵たち
16. Ruisseau qui nourrit dans ce bois H 466 この林を潤す小川よ
17. Feuillages verts, naissez H 449a 緑の梢よ、さあ萌え立て
18. Oiseaux de ces bocages H 456 木々にとまった鳥たちよ
19. Tristes deserts, sombre retraite H 469 寂しい荒野よ、陰鬱な隠れ家よ
20. Consolez-vous, chers enfants de Bacchus H 451 嘆くのは早いぞ、酒神バッコスの子らよ
21. Au bord d'une fontaine H 443 bis 泉のほとりで
22. Allons sous ce vert feuillage H 444 あの緑なす木蔭に行こう
23. Sans frayeur dans ce bois H 467 何も恐れずこの森に
24. Il n'est point de plaisir veritable 真の快楽にはたどりつけぬ、恋の神の刺激なしには
25. Non, non, je ne l'aime plus H 455 もう愛してはいない
26. Ah ! Laissez-moi rever H 441 ああ、夢を見させて
27. Veux-tu, compere Gregoire H 470 グレゴワール、どんだけ寝てんだ
28. Ah ! Qu'on est malheureux d'avoir eu des desirs H 443 ああ、なんて残念なこと
29. Il faut aimer, c'est un mal necessaire H 454 bis 恋は不可欠、必要悪なんだよ

【演奏】
クレール・ルフィリアトル(ドゥシュ〔=ソプラノ〕)
グワンドリーヌ・ブロンデール(ドゥシュ〔=ソプラノ〕)
シリル・オヴィティ(オートコントル〔=高音テノール〕)
マルク・モイヨン(ターユ〔=テノール〕)
ジョフロワ・ビュフィエール(バス)

レゼポペー(通奏低音/古楽器使用)
アリス・コカール(バス・ド・ヴィオロン)
マティアス・フェレ(バス・ド・ヴィオール〔=ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
ピエール・ランデルクネシュト(テオルボ、バロックギター)
レオ・ブリュネ(テオルボ)
ステファーヌ・フュジェ(クラヴサン〔=チェンバロ〕、指揮)

【録音】
2022年3月24-28日 ヴェルサイユ宮殿「十字軍の間」、フランス

収録時間:76分

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2023年04月12日 00:00