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Naxos~2023年6月第2回発売新譜情報(5タイトル)

マデリーン・ミッチェル

今回はヴァイオリニストのマデリーン・ミッチェルが7人のピアニストと共演し、一部世界初録音が収録された現代のヴァイオリンとピアノのための作品集に、現代作曲家ナイジェル・クラークのヴァイオリンとオーケストラのための交響曲“マーリンの予言”、王立ベルギー空軍バンドによる「フランス六人組」のベルギー版とも言えるベルギー音楽史上初となる作曲家集団「Les Synthétistes」のメンバーの内の6人の作品を録音した『シンセティスト再訪』など、世界初録音を含むCD5タイトルがリリースされます。

一部世界初録音
ロースソーン/ホロヴィッツ/ウォーレン/ヒスコックス/ネーハンス:ヴァイオリンとピアノのための作品集
マデリーン・ミッチェル(ヴァイオリン)、ほか

ヴァイオリニストのマデリーン・ミッチェルによるアルバム。ソリスト、室内楽奏者として50か国以上で活躍、数多くの賞を受賞し、ジェームス・マクミランやマイケル・ナイマンなど錚々たる作曲家が彼女のため作品を書いています。これまでにも現代の作曲家たちの新しい作品に影響を与えてきたミッチェル、今作では友人の7人のピアニスト(うち4人は作曲家)とともに「会話」を繰り広げています。
世界初録音を数多く含む収録作品は、自然現象を描いたものや、自由への探求、そして愛のデュエットなど、様々なテーマが探求されており、多彩な音楽と雰囲気を楽しむことができます。またこのアルバムは2022年にこの世を去ったピアニスト、アンドルー・ボールへのオマージュでもあり、1996年に録音されたロースソーンのソナタを冒頭に置き、彼女と20年にわたって築き上げたパートナーシップが称えられています。
(ナクソス・ジャパン)

世界初録音
ナイジェル・クラーク(1960-):マーリンの予言
ピーター・シェパード・スケアヴェズ(ヴァイオリン)、ニール・トムソン(指揮)ウィーン放送交響楽団

リムスキー=コルサコフのシェヘラザードの舞台を中世イギリスに移したような、ドラマティックな新作が登場。英国出身で現在はブリュッセルを拠点に活躍する作曲家ナイジェル・クラーク。現代的な音楽語法による吹奏楽作品を中心に人気があります。
この「マーリンの予言」は、「ヴァイオリンを伴う交響曲」と銘打たれており、ソロ・ヴァイオリンが全曲を通じて活躍する交響的組曲のような作品です。ヴァイオリンが演じるのは12世紀にジェフリー・オブ・モンマスが書いた「ブリタニア列王史」に出て来る予言者・魔術師のマーリン。5つの楽章はマーリンが登場する場面を描いたもので、森や海を舞台に嵐のような激しさから神秘的で瞑想的な表現まで、この作品の発案者でもある名手ピーター・シェパード・スケアヴェズが縦横無尽に演奏し、ニール・トムソンが指揮するウィーン放送交響楽団もダイナミックにサポートしています。
(ナクソス・ジャパン)

世界初録音
シンセティスト再訪
王立ベルギー空軍バンド、マッティ・シリセン(指揮)

1925年9月、作曲家ポール・ギルソンの60歳の誕生日を記念して、彼に師事する7人の学生たちがブリュッセルに集まり、ベルギー音楽史上初となる作曲家集団「Les Synthétistes」を結成しました。「フランス六人組」のベルギー版とも言えるこのメンバーたちは、後期ロマン派のスタイルとは一線を画す最先端の音楽を模索しながら、当時、交響楽団が少なかったベルギーにおいて、吹奏楽のためにオリジナル作品の作曲と編曲を行いました。彼らは1918年から45年までベルギー・ギィデ交響吹奏楽団の指揮者を務めたアルテュール・プレヴォーと協力し、ブリュッセルでモダンな音楽を生み出したのです。しかし、現代ではこれらのレパートリーはすっかり忘れられてしまいました。このアルバムでは地元である王立ベルギー空軍バンドの演奏で、メンバーの内の6人の作品を聴くことができます。
(ポール・ギルソンと7番目のメンバーであるルネ・ベルニエの作品は配信限定で6月にリリース予定。商品番号9.70351)
(ナクソス・ジャパン)

ナポレオン・コスト(1805-1883):ギター作品全集 第6集
アン・トラン(ギター)

フェルナンド・ソルの弟子、友人であったナポレオン・コスト。彼はスペインからフランスに赴き革新的な作品を次々を発表しました。しかし当時ギター音楽の人気が凋落気味であり、また彼自身も腕の故障で60歳を目前に公開演奏が不可能となってしまったため、次第にその作品は忘れられてしまいました。そんなコスト、1980年代に全作品のファクシミリ版が出版され、録音が相次いで発表されました。NAXOSからも2000年までに通算5枚のアルバムが発表されましたが、その後20年以上を経てこの第6集の録音が完成。オーケストラを思わせる「交響的幻想曲」、彼の全作品の中でも人気の高い劇的幻想曲「旅立ち」など魅力的な作品を聴くことができます。
演奏はベトナム出身のギタリスト、アン・トラン。10以上の国際コンクールで優勝を飾り、現在はイリノイ大学シカゴ校と北イリノイ大学で教鞭をとっています。使用楽器はステファン・コナー。
(ナクソス・ジャパン)

ポーランドの弦楽四重奏曲集~ノスコフスキ/モニューシュコ/クルピンスキ
ルトスワフスキ四重奏団

このアルバムは、ポーランドの民族主義を追求した作曲家たちの半世紀にわたる業績をたどるものです。カロル・クルピンスキはショパンよりも一世代前の作曲家。ポーランド音楽の国民的なスタイルの基礎を築いた人で、彼の弦楽四重奏のための幻想曲は整った形式を持つ作品です。スタニスワフ・モニューシュコは《ハルカ》や《幽霊屋敷》などのオペラを作曲し、"ポーランド・オペラの父"と称えられています。彼の四重奏曲は賛美歌などシンプルな旋律を採り入れた、活気に満ちた力強い作風が魅力です。ジグムント・ノスコフスキはポーランド有数の作曲家・教師として活躍し彼に続く世代の音楽家たちを数多く育てあげました。アルバムに収録されているのはヴィオッティの旋律をテーマにした変奏曲とフーガで、先鋭的ではないものの、機知に富んだ作風が窺えます。演奏はポーランドを代表するアンサンブル、ルトスワフスキ四重奏団。共感溢れる演奏を聴かせます。
(ナクソス・ジャパン)

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カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2023年05月17日 00:00