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『ウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサート2024』~巨匠ティーレマンが2度目の登場!8曲が初登場曲

ティーレマン

Eテレ 2024年1月6日(土) 午後2時~午後4時50分 放送予定
NHK FM 2024年1月8日(月・祝) 午後4時~午後6時35分 放送予定

地元オーストリアでは視聴率60%を記録!巨匠ティーレマンがウィーンの香りに満ちたニューイヤー・コンサートを指揮。

CD(国内盤/輸入盤)

CD2枚組

 

ブルーレイ(国内盤/輸入盤)

◆特典映像(予定)

 

DVD(輸入盤のみ)

◆特典映像(予定)

 

LPレコード(輸入盤のみ)

LPレコード3枚組

 

今回が2019年以来2度目の同コンサート登場となるクリスティアン・ティーレマンの指揮のもと、黄金のムジークフェラインザールに集ったフルキャパシティの聴衆、そして放送やオンラインで中継された世界90ケ国(日本も含む一部の国では録画放送)が見守る中で午前11時15分から開催された地元オーストリアでは、TVの視聴率が何と60%に達する高視聴率となった。オーストリア国内だけで114万人が見た計算となる。

ウィーンの地元紙『クーリエ』は、「新年のスタートはウィーンの香り満点・・・美の饗宴」、「マエストロ・ティーレマンは絶好調で、聴き手を魅了」と絶賛している。

今年のニューイヤー・コンサートでは、ティーレマン自身が年末の記者会見で述べた「ここ数年で強化されたウィーン・フィルとの絆と大きくなった相互の信頼関係」を強く感じさせる、実に息の合った華やかな演奏が繰り広げられた。毎年注目が集まる初登場曲は、公式演目15曲のうち9曲。初登場曲の目玉は、今年2024年に生誕200年を迎えているブルックナーの作品で、リンツ時代に作曲したピアノ曲にヨーゼフ・ランナー協会のヴォルフガング・デルナーがオーケストレーションを施した「カドリーユ」(本日より配信中)が演奏されたことだろう。ニューイヤー・コンサートでブルックナーの作品が取り上げられるのはこれが初めて。ティーレマンといえばブルックナーの交響曲を十八番とする巨匠であり、昨年10月にはウィーン・フィルとの共演で交響曲11曲を収めた全集録音をソニークラシカルから発表したばかり。シンフォニスト・ブルックナーとは思えないチャーミングな作品にも、指揮者・オーケストラと作曲者との親和性が息づいていた。

またヨハン・シュトラウス2世の遺作「イシュル・ワルツ」は、風光明媚なリゾート地として知られ、ヨハン2世も含む名士たちがこぞって訪れたバート・イシュルが、今年の「欧州文化首都」に選ばれていることにちなんで取り上げられた。またウィーンの上水道開設(1873年)を機に作曲されたエドゥアルト・シュトラウスのワルツ「山の湧水」は、地球規模の課題である環境保護の重要性を訴えるべく演目に組まれ、ウィーン・フィルからオーストリア・アルプス協会の環境保護プロジェクトに10万ユーロが寄付されたことが発表されている。

ウィーン・フィルとゆかりの深いヘルメスベルガー2世のバレエ曲「イベリアの真珠」の間奏曲「学生音楽隊のポルカ」は、その前の「新ピチカート・ポルカ」とともに、ニューイヤー・コンサートの選曲時にティーレマンが「ピチカートの入った曲を演奏しよう」という希望を受けて選ばれたものである。

アンコールは人気のポルカ・シュネル「騎手」のあと、定番の「美しく青きドナウ」と「ラデツキー行進曲」が続いた。前者の演奏前にはティーレマンがいつもより長めのスピーチ*を行い、後者では客席が一丸となった拍手をティーレマンが巧みにコントロールして、華やかにコンサートを締めくくった。また同時にヨハン2世の生誕200年アニバーサリーとなる2025年のニューイヤー・コンサートの指揮者がリッカルド・ムーティであることも発表された(2020年以来7度目の登場)。

*ティーレマンのスピーチ訳


「戦争や不寛容によって引き裂かれた世界はとても不愉快なものです。本日、皆様が聴いておられるとても美しい音楽は、人々の気持ちを変えてくれるでしょう。時には感傷的で、時には大げさなくらい感情を際立たせた、素晴らしく変化に富んだこれらの音楽について、皆様がそれぞれの思いを抱かれておられると思います。それらについてどう考えるか、何を望むかは、すべて皆さんひとりひとりに委ねられています。それでもこのホールにいるほとんどの人の考えや望みは一致していると思います。それゆえに、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と私はみなさまにこうして新年のご挨拶を申し上げます:あけましておめでとうございます。」

収録曲目
カール・コムザーク
1.アルブレヒト大公行進曲 作品136★
ヨハン・シュトラウス2世
2.ワルツ「ウィーンのボンボン」 作品307
ヨハン・シュトラウス2世
3.ポルカ・フランセーズ「フィガロ・ポルカ」 作品320★
ヨーゼフ・ヘルメスベルガー2世
4.ワルツ「全世界のために」★
エドゥアルト・シュトラウス
5.ポルカ・シュネル「ブレーキかけずに」 作品238
ヨハン・シュトラウス2世
6.オペレッタ「くるまば草」序曲
ヨハン・シュトラウス2世
7.「イシュル・ワルツ」遺作ワルツ 第2番★
ヨハン・シュトラウス2世
8.「ナイチンゲール・ポルカ」 作品222★
エドゥアルト・シュトラウス
9.ポルカ・マズルカ「山の湧水」作品114
ヨハン・シュトラウス2世
10.「新ピチカート・ポルカ」作品.449
ヨーゼフ・ヘルメスベルガー2世
11.バレエ「イベリアの真珠」から「学生音楽隊のポルカ」★
カール・ミヒャエル・ツィーラー
12.ワルツ「ウィーン市民」 作品419
アントン・ブルックナー
13.カドリーユ WAB 121 [管弦楽編曲W. デルナー]★
ハンス・クリスティアン・ロンビ
14.ギャロップ「あけましておめでとう!」★
ヨーゼフ・シュトラウス
15.ワルツ「うわごと」 作品212

― アンコール ―

16.ヨーゼフ・シュトラウス ポルカ・シュネル「騎手」作品278
17.新年の挨拶
18.ヨハン・シュトラウス2世 ワルツ「美しく青きドナウ」作品314
19.ヨハン・シュトラウス1世 「ラデツキー行進曲」作品228

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:クリスティアン・ティーレマン

*シュトラウス一家の作品名は日本ヨハン・シュトラウス協会刊の『ヨハン・シュトラウス2世作品目録』(2006)、『ヨーゼフ・シュトラウス作品目録』(2019)に従っています。

★ニューイヤー・コンサート初演奏の作品(8曲予定)

[録音]2024年1月1日、ウィーン、ムジークフェラインザールでのライヴ・レコーディング

<11月24日、情報解禁時のインフォメーション>
今月(2023年11月)開催された日本公演でも鮮烈な印象を残した名門オーケストラ、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団。彼らのコンサートの中でも最も世界的に知られているのが毎年1月1日に行なわれるニューイヤー・コンサートだ。黄金のムジークフェラインザールからTVとラジオを通じて世界90カ国以上に放送され、総計5千万人が視聴するというこのクラシック音楽界最大のイベントは、1939年に始まる80年以上の歴史を誇る。音楽の都ウィーンを象徴するシュトラウス一家のワルツやポルカが演奏され、その高額のチケットは世界一入手困難。そのため、ニューイヤー・コンサートを聴くことは全世界の音楽ファンの憧れでもある。
2024年は、クリスティアン・ティーレマン(1959年ベルリン生まれ)が2019年以来、同コンサート2度目の登場を果たす。現在ドレスデン・シュターツカペレ首席指揮者を務め、2024年からはベルリン国立歌劇場音楽監督に就任することが発表されており、ワーグナー、シュトラウス、ブルックナーを中心とするドイツ音楽の巨匠として広く知られる存在。ウィーン・フィルとは2000年に初共演し、それ以来定期演奏会やザルツブルク音楽祭、国内外のツアー、レコーディングや映像で共演を重ね、今最も密接な関係にある指揮者の一人で、今年10月にはブルックナーの交響曲全集(全12曲)を完成させたばかりだ。
2024年の演目は、予定されている演目15曲のうち、8曲がニューイヤー・コンサート初登場となる。目を惹くのは、その中に2024年に生誕200年を祝うアントン・ブルックナーの作品が1曲含まれていることだ。リンツでオルガニストをしていた時代にピアノ4手のために書いた「カドリーユ」で、指揮者のヴォルフガング・デルナーがオーケストレーションした形で演奏される。
ウィーン・フィル楽団長のダニエル・フロシャウアーは、ティーレマンについて、「1曲1曲のワルツやポルカをまるでオペラのように指揮する点が素晴らしい」と称賛している。またティーレマンは2024年の演目を決めるに際して、「何かピツィカートが使われている作品を指揮したい」と希望したという。シュトラウス2世の「新ピツイカート・ポルカ」が含まれているのはそのためで、続いて演奏されるヘルメスベルガー2世の「学生音楽隊のポルカ」もピツィカートが多用されている。第1部が行進曲で開始され、第2部の冒頭に序曲が置かれるのはニューイヤー・コンサートの定番で、2024年はそれぞれコムザークの「アルブレヒト大公行進曲」、シュトラウス2世のオペレッタ「くるまば草」序曲が取り上げられる。
また2024年は、オーストリアのバート・イシュルが「欧州文化首都」に指定されており、それにちなんでシュトラウス2世の「イシュル・ワルツ」が演奏される。バート・イシュルはザルツカンマーグートにある風光明媚なリゾート地で、生前のシュトラウス2世自身も滞在した。このワルツは作曲家の遺品の中から楽譜が見つけられた作品。初登場曲では、「デンマークのシュトラウス」と称されるロンビのギャロップ「あけましておめでとう!」がまさに新年に相応しい華やかな曲。ウィーンの音楽一家でウィーン・フィルとも所縁の深かったヘルメスベルガー2世のワルツ「全世界のために」も初登場曲で、ティーレマンとウィーン・フィルがニューイヤー・コンサート全体にこめた、新年最初の音楽のメッセージを広く世界中に届けたい、という熱い思いを代弁しているかのようだ。
元旦の演奏会でのライヴ収録直後に音声の編集が行われすぐさま発売・配信されるのがニューイヤー・コンサートの通例で、2024年は1月12日に全世界でデジタル配信が開始され、同日にヨーロッパのCDショップの店頭にも並ぶ。国内盤での発売はCDが1月24日、ブルーレイが2月14日の予定。CDの音声はフリーデマン・エンゲルブレヒト率いるベルリンのテルデックス・スタジオ、ブルーレイの映像・音声収録はオーストリア放送協会(ORF)が担う。毎年の収録を通じてホールの特性を知り尽くした両者が生み出す鮮明な音声と映像は、たくさんの花で美しく彩られた黄金のホールで繰り広げられる音楽の饗宴を生々しく楽しむ贅沢を与えてくれるだろう。ブルーレイには、海外ではTV生中継の休憩時間に放映されるウィーン・フィルのメンバーによる室内楽でつづった映像作品のほか、恒例のウィーン国立バレエ団によるバレエ・シーン付きの特典映像が収録される予定。

◎発売概要
ニューイヤー・コンサート2024 / クリスティアン・ティーレマン&ウィーン・フィル

[発売日]
◎国内盤(日本プレス)
2CD:SICC 2352~3 2024年1月24日予定
ブルーレイ:SIXC 105 2024年2月14日予定
レーベル:ソニークラシカル

◎輸入盤(ヨーロッパ・プレス)の日本発売予定日
2CD:19658858932 2024年1月19日予定
DVD:19658858949 2024年1月26日予定
BD:19658858959 2024年1月26日予定
3LP / VINYL:19658858971 2024年1月26日予定
(ソニーミュージック)

カテゴリ : ニューリリース | タグ : クラシックLP

掲載: 2023年11月24日 00:00

更新: 2024年01月05日 17:30