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Naxos~2024年6月第1回発売新譜情報(8タイトル)

カステルヌオーヴォ=テデスコ

今回はカステルヌオーヴォ=テデスコの弦楽四重奏曲全集に、ポール・ヒリアー指揮コーロ・カーサ・ダ・ムジカによるポルトガルの作曲家ロペス=グラサの合唱曲集、オルソップ&ウィーン放送響によるマーガレット・ブラウワーの管弦楽作品集、ブロックスハム&ロンドン響によるブルース・ブロートンの作品集、2022年「ヴィルトバートのロッシーニ」音楽祭で上演された悲劇《エルミオーネ》など、世界初録音を含むCD8タイトルがリリースされます。

一部世界初録音
マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968):弦楽四重奏曲全集
アドルノ四重奏団

優れたギター作曲家として知られるマリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコの弦楽四重奏曲集。ピツェッティに師事しカゼッラに認められたカステルヌオーヴォ=テデスコは、1920年代のイタリアにおける前途有望な新進作曲家の一人として活躍しました。この時期に書かれた第1番は田園地帯の風景を描写したかのような素朴な味わいを持つ若々しく美しい作品です。その後彼はムッソリーニのファシスト政権の圧迫によりイタリアを離れアメリカに亡命、映画音楽の作曲家として活躍しますが、終戦後に訪れたイタリアでその変わってしまった姿を目の当たりにします。その時に抱いた複雑な感情が第2番の四重奏曲にも反映されたようで、この曲には不協和音と落ち着きのない旋律が至るところに現れます。1964年の第3番は「カーザ・アル・ドーノ」の副題を持ち、4つの楽章にはそれぞれ「ヴァッロンブローザへの帰還」「修道院」「小さな列車」「議論と日没」のタイトルが付されており、これらは故郷と友情への思い出からインスピレーションを得て明るさを取り戻したかのような描写的な作品です。
(ナクソス・ジャパン)

マーガレット・ブラウワー(1940-):管弦楽作品集 -交響曲第1番/狂詩曲 他
マリン・オルソップ(指揮)ウィーン放送交響楽団

ニューヨーク・タイムズ紙で「独特の魅惑的なハーモニーの世界に棲んでいる」と称賛されたアメリカの作曲家マーガレット・ブラウワー。1996年から2008年までクリーヴランド音楽院作曲科の主任教授を務め、数々の名誉ある賞を受賞、オーケストラや演奏家からも数多くの委嘱を受けています。
このアルバムには5つの作品を収録。交響曲第1番には、彼女が幼い頃に過ごしたオランダ系アメリカ人のコミュニティで耳にしていたオランダの賛美歌が繰り返し現れます。「狂詩曲、管弦楽のための協奏曲」では様々な楽器が色彩豊かに用いられており、まばゆいばかりの響きです。1996年、ホルストの「惑星」の続編として作曲された「プルート=冥王星」は冥府を司る神をモティーフに破壊と再生が描かれた作品。「海王星」のラストを受けて初演版では女声合唱が入りますが、この作曲家自身による編曲では、声の代わりにフルートとオーボエが太陽の温かさを描き出します。他には、早朝の静けさの中に咲く花々を描いた「Path at Sunrise, Masses ofFlowers」、夜明けの航海の様子を描いた「The Art of Sailing at Dawn」を収録。マリン・オルソップがウィーン放送響とともに常に自然に寄り添うブラウワー作品の抒情的な魅力を丁寧な仕事で隅々まで伝えます。
(ナクソス・ジャパン)

フェルナンド・ロペス=グラサ(1906-1994):ポルトガル語による合唱曲集
ポール・ヒリアー(指揮)コーロ・カーサ・ダ・ムジカ(声楽アンサンブル)

20世紀のポルトガル音楽界において重要な位置を占める作曲家フェルナンド・ロペス=グラサ。彼のポルトガル民謡や伝統音楽の研究と知識は、バルトークのハンガリー民謡研究に匹敵する業績と言えるでしょう。古典的な形式に民俗音楽の旋律やリズムを落とし込んだ作品を数多く遺しており、このアルバムに収録された無伴奏合唱曲はまさに創作の頂点をなすもの。民謡風の旋律がストレートに歌われる作品や、複雑な和声が用いられ、時には無調とも思えるほどの大胆な響きを駆使した実験的な作品、民謡の旋律を用いながらも、まるでルネサンス時代の合唱曲を思わせるような見事な対位法を駆使した作品など様々な歌を聴くことができます。「最初のクリスマス・カンタータから8つの歌」(とりわけ第1曲が聴きもの)での敬虔な旋律が民謡風に変貌する様子も聴きどころ。
2009年に設立され、2019年までポール・ヒリアーが首席指揮者を務めたポルトガルの声楽アンサンブル「コーロ・カーサ・ダ・ムジカ」の真摯かつ清冽な声を存分にお楽しみください。
(ナクソス・ジャパン)

ジョアキーノ・ロッシーニ(1792-1868):歌劇《エルミオーネ》全2幕(2枚組)
アントニーノ・フォリアーニ(指揮)クラクフ・フィルハーモニー合唱団&管弦楽団

晩年のロッシーニが滞在したことにちなんで毎年夏に開催される 「ヴィルトバートのロッシーニ」音楽祭から歌劇《エルミオーネ》が登場。2022年のライヴです。
ギリシア悲劇を基にトットーラが台本を作成、名歌手イザベラ・コルブランのために書かれたこの歌劇は、コルブランをはじめとした名歌手を揃えて初演に臨んだにもかかわらず不評に終わり、結局5回のみ上演されて以降は忘れられてしまいました。とはいえロッシーニ自身はこの作品を気に入っており、生涯楽譜を保存していたといいます。やがて、1977年にシエナで蘇演が行われてから人気が盛り返し、現在ではしばしば世界各地で上演されています。
この2022年の上演ではエルミオーネ役をセレーナ・ファルノッキア、その婚約者で彼女を裏切るピッロ役をモイセス・マリンが歌い、圧倒的な存在感と輝かしい声で聴衆を魅了しました。脇を固めるカボンゴとファッジョーリらの素晴らしい歌声も聴きどころ。2004年から音楽祭に出演しているアントニーノ・フォリアーニもオーケストラと合唱団から最高の響きを紡ぎ出しています。
(ナクソス・ジャパン)

世界初録音
フランツ・クレメント(1780-1842):無伴奏ヴァイオリン作品集
リン・ハオリ(ヴァイオリン)

【ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲初演者クレメントの魅力的な作品集!】
オーストリア生まれのヴァイオリニスト、作曲家フランツ・クレメント。幼い頃から神童ぶりを発揮、14歳の時にはその演奏を聴いて感激したベートーヴェンと親交を結び、後に彼のヴァイオリン協奏曲を初演しています。クレメント自身も多数のピアノ、または管弦楽伴奏のヴァイオリン曲や無伴奏ヴァイオリン曲を作曲、なかでも「12のカプリース」は、パガニーニを思わせるヴィルトゥオジティを持つとともに、美しい旋律と抒情性を備えています。また当時人気のあった歌劇やバレエの旋律を用いた変奏曲も、技巧を要する装飾的な旋律が展開します。演奏は2008年の中国国際ヴァイオリン・コンクールで最年少優勝を果たし、中国をはじめ、東南アジア、アメリカで活躍するリン・ハオリ。1732年製ニコロ・ガリアーノの美音を生かし、超絶技巧を聴かせます。
(ナクソス・ジャパン)

ブルース・ブロートン(1945-):管弦楽作品集 そして6日目には/弦の理論/ホルン協奏曲
ジョナサン・ブロックスハム(指揮)ロンドン交響楽団、オリヴィエ・スタンキエヴィチ(オーボエ)、ウィリアム・フェルミューレン(ホルン)

エミー賞10回受賞、映画『ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎』の作曲家ブルース・ブロートンの作品集。創世記の第1章をモティーフにした「そして6日目には」は3楽章からなるオーボエ協奏曲。混沌とした世界の始まりから日没、翌朝へと変化してゆく情景を通じて人間世界の始まりを描きます。この曲を初演したロンドン響首席奏者のスタンキエヴィチによる演奏です。「弦の理論」は前奏に続き17の変奏で構成された変奏曲。各々の変奏で様々な技法が披露されていき、フィナーレでこれらを組み合わせて輝かしい結末を導きます。「ホルン協奏曲」は急緩急の古典的な形式で、モーツァルトやリヒャルト・シュトラウスの流れを汲んだと思われるロマンティックでメロディアスな楽想も魅力。初演者でヒューストン響首席フェルミューレンの演奏です。ブロートンはオーケストラを良く鳴らし、各楽器のサウンドを活かした書法で効果を上げています。
(ナクソス・ジャパン)

リチャード・ダニエルプール(1956-):3つの言語による歌曲集
ヒラ・プリットマン(ソプラノ)、シャハブ・パーラニ(指揮)イランシャー管弦楽団、デイヴィッド・ウォルター(ヴィオラ)、アントニオ・リジー(チェロ)ほか

アメリカの作曲家リチャード・ダニエルプール。これまでに管弦楽作品から室内楽曲、声楽曲まで幅広く数多くの作品を発表し、確かな筆致による描写的な音楽は広く愛されています。このアルバムには2020年代の3つの作品を収録。彼は2010年から現代曲を得意とするソプラノ歌手ヒラ・プリットマンとコラボレーションを行っており、ここでも2つの作品が彼女のために書かれました。収録作品はアルバム・タイトル通り3つの言語で書かれており「愛と喪失の歌」はダニエルプールのルーツでもあるペルシア語、「自然の歌」は彼が長らく住んでいて流暢に話せるというイタリア語、「我が父の歌」は彼の父サイードが書いた英語の詩が用いられています。各々の歌曲集の伴奏には異なる楽器編成が用いられており、その繊細かつ洗練された書法も彼ならではのもの。全曲を通じてプリットマンが強い共感を持って歌い上げています。
(ナクソス・ジャパン)

ギター・リサイタル(2024)
マルコ・トプチィ(ギター)

1991年、ウクライナ生まれのギタリスト、マルコ・トプチィ。4歳からギターをはじめたトプチィはこれまでに国際的なギター・コンクールで55回もの優勝歴を誇ります。2013年の東京国際ギターコンクールに優勝したことで2014年には日本ツアーを行い、以来、日本国内でも数多くのファンの心を掴んでいます。このアルバムは2023年のGFA(Guitar Foundation of America=アメリカ・ギター財団)国際ギター・コンクールの優勝記念として製作されたもので、ルネサンス期のダウランドから、トレモロ奏法が素晴らしい効果をあげるバリオスの「森に夢見る」など20世紀初頭のロマンティックな作品、そして現代の前衛的、実験的な作品まで、彼の幅広いレパートリーと技巧に裏打ちされた豊かな音楽性を楽しめます。ルーセルとプーランクの唯一のギター作品を収めているのも貴重。ギター・ソナタ第6番「ハルキウ」の作曲家コンスタンティン・ブリオフはウクライナ生まれで、現在東京を拠点に活躍しています。新型コロナウイルス感染症のパンデミックの際はウクライナで2年間を過ごし、日本に戻ってすぐに祖国で戦争が勃発するという状況の中、ブリオフは自身の生地をタイトルにしたこの曲に特別な思いを託したと語ります。ト調を基調にしながらも12音をくまなく使うことで不安な感情が描かれたこの曲でもトプチィは共感溢れる演奏を聴かせます。トプチィは2024年4月の来日公演でもこの曲を演奏しました。
(ナクソス・ジャパン)

2024年5月第2回発売タイトルはこちら>>>

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カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2024年05月10日 00:00