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『激ロック』スペシャルコーナー【7月レコメンドアイテム】

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DARK TRANQUILLITY / 『Endtime Signals』
GENRE : MELODIC DEATH METAL

メロデスの重鎮、DARK TRANQUILLITY
終末の世界に闇の慟哭とひと筋の光を放つ最新作!


Christopher Amott(Gt)や結成メンバー Anders Jivarp(Dr)らの脱退を経て生み出された本作は、これまでバンドが築き上げてきた音楽性と似て非なる、心機一転と言うべきサウンドを展開している。まず感じられるのは攻撃性の増加で、7thアルバム『Character』を彷彿させる暴力的なファスト・ナンバーや、モダンで鋭利なリフで攻め立てる楽曲などは近作とはまた異なる新鮮みがあるし、Johan Reinholdz(Gt)による技巧的なギター・ソロも随所で光っている。一方でメロディックな側面も凄みを増していて、荘厳な光が降り注ぐようなTrack.3や、80年代メタルのヴァイブスを融合したTrack.10などはユニークだ。中でも、ストリングスを従えたバラードのTrack.6は白眉。名作揃いのディスコグラフィに、またしてもマスターピースが加わった。

菅谷 透【ライター推薦】

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THE STORY SO FAR / 『I Want To Disappear』
GENRE : POP PUNK

少しビターで甘酸っぱい爽やかな大人のポップ・パンク


前作『Proper Dose』では大人になって洗練された印象を与えたTHE STORY SO FARだったが、6年ぶりの新作ではフレッシュな衝動を取り戻したかのようだ。パワフルなコーラスがガツンとくるTrack.1に始まり、疾走感と親しみやすいメロディでド直球なポップ・パンク・ソングのTrack.2で掴みはバッチリ。続くTrack.3のようにエモっぽい曲も、重厚感のあるバンド・アンサンブルで甘くなりすぎずいいバランスだ。メンバー・チェンジなどを乗り越えての本作だが、初心に帰ってスッキリとしたようにパンチの効いたサウンドと、夏の終わりの夕暮れを思わせるような甘酸っぱいエモメロもあって、タイトルの“I Want To Disappear(消えてしまいたい)”っていうのもグサグサくる感じ。苦い思い出も飲み込んで先に進む前向きなパワーを貰えるアルバム。

山本 真由【ライター推薦】

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DREAM EVIL / 『Metal Gods』
GENRE:HEAVY METAL

DREAM EVILの約7年ぶりの最新作
メタルのなんたるかを示す、貫禄の1枚


ヘヴィ・メタルへの敬意を感じさせるアンセミックなオープニング・トラック「Metal Gods」を耳にした時点で、リスナーは本作の成功を確信するのではないか。数多くの名盤を手掛けてきた敏腕プロデューサー Fredrik Nordström(Gt)率いるDREAM EVILによるおよそ7年ぶりとなる最新作は、モダンな要素も感じさせつつ懐古主義にも陥らない正統派のヘヴィ・メタルを堪能できる見事な作品となっている。熟練のミュージシャンたちによる粒揃いの楽曲群は無駄のないタイトな音作りで耳に残るフック満載、重厚なリフとメロディックなソロ、Niklas Isfeldt(Vo)による衰え知らずのパワフルなヴォーカルも素晴らしい仕事ぶりだ。メタルのなんたるかを示す、貫禄の1枚!

井上 光一【ライター推薦】

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ILLDISPOSED / 『In Chambers Of Sonic Disgust』
GENRE:MELODIC DEATH METAL

キャリア30年以上、デンマークの重鎮メロデス・バンド ILLDISPOSED
確固たるスタイルと一貫性を保ったベテランらしい堅実なアルバム


1991年結成、オリジナル・メンバーはBo “Subwoofer” Summer(Vo)のみではあるが、実に30年以上のキャリアを誇るデンマークの重鎮メロディック・デス・メタル・バンドによる5年ぶりの最新作。Rasmus Henriksen(Gt)に脳腫瘍が見つかり治療に専念する代わりに元メンバーのギタリスト Ken Holstを復帰させる形で制作された本作においても、ミドル・テンポ中心の重厚でダークなヘヴィ・グルーヴを軸としつつ一定のジャンルにとらわれない彼ら独自のメロデスは健在だ。随所にメロディアスなソロ、雰囲気のあるシンセ・サウンドが盛り込まれ、熟練したソングライティングによる全11曲は、確固たるスタイルと一貫性を保ったベテランらしい堅実なアルバムと言えよう。

井上 光一【ライター推薦】

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WAGE WAR / 『Stigma』
GENRE:POST-HARDCORE

自らの道を行く覚悟を高らかに示した5thアルバム


2021年の4thアルバム『Manic』でブレイクスルーを果たしたWAGE WAR。続作となる5thアルバムでは、バンドがこれまで披露してきた様々な要素をさらに拡張した音楽性を提示。カントリー・ミュージシャンを作曲陣に迎えたキャッチーなナンバーのTrack.5、Track.10や、ドープなビートに低音のラップが絡みつくTrack.4、ROB ZOMBIEやSTATIC-Xを思わせるダンサブルなインダストリアル・メタルのTrack.7など、同じアルバムなことを忘れそうになるほど多彩な楽曲が揃っている。ともすれば散漫な印象になりかねないが、エネルギッシュ/エモーショナルなラスト2曲できれいにシメる手腕は見事。自らの道を行く覚悟を高らかに示した作品だ。

菅谷 透【ライター推薦】

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KITTIE / 『Fire』
GENRE:HEAVY METAL, GROOVE METAL

過去の焼き増しも空白期間も感じさせない、KITTIE 13年ぶりの新作


1999年、ニューメタル・シーンに颯爽と登場したKITTIEが、前作から13年の時を経て新作を発表! 様々な理由によりバンドとしての活動は長らく途絶えていたなか、奇しくもニューメタルが再注目されている今復活を遂げることになったが、今作にそんな過去の焼き増し、また空白期間を感じさせるような要素はない。Morgan Lander(Vo/Gt)が放つパワフルなクリーンVo&グロウル、そして妹のMercedes Lander(Dr)と、Tara McLeod(Gt)、Ivy Vujic(Ba)が繰り出す演奏が互いに切れ味の鋭さを倍増させる、今の彼女たちだからこそ鳴らせるヘヴィなメタル・サウンド、隙のないアンサンブルが詰め込まれた。復活当初、新譜制作は考えていなかったそうだが、これを機に再び定期的な動きが見られるようになるのか期待したい。

内堀 文佳【ライター推薦】

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FOOL THE MASSES / 『It’s All Lost』
GENRE:METALCORE, NU-METAL, INDUSTRIAL METAL

2020年結成、独ノルトライン=ヴェストファーレン州発の若き5人組
独自のミクスチャー・センスで魅せるFOOL THE MASSESの2ndアルバム


ドイツはノルトライン=ヴェストファーレン州にて2020年に結成されたという若き5人組による通算2枚目となるアルバム。まだ日本ではほぼ無名の存在ではあるが、ヨーロッパでは徐々にその知名度を上げている注目のバンドである。ドラマーの代わりにサンプラーを駆使するDJがパーマネントなメンバーとして在籍しており、無機質なインダストリアル・ビートやエレクトロ・サウンドがアグレッシヴなメタルコアと融合、ニューメタルの影響も取り込んだ独自のミクスチャー・センスで魅せる楽曲群は、メランコリックなバラードも含めてどれもキャッチーな出来栄え。幅広い表現力を持つヴォーカル、そして女性ギタリストの存在感も見逃せない、まだ粗削りながらポテンシャルの高い若手による好盤と言えよう。

井上 光一【ライター推薦】

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【激ロック】
ラウドミュージックに特化したフリーマガジン、ポータルサイトの運営、そして国内外のバンドを招聘してのライブイベント、13年間続くROCK DJパーティーの企画、運営を行っている。さらには渋谷宇田川町に位置する「Music Bar ROCKAHOLIC」と同じく宇田川町にあるロックファッション・ショップ&通販サイト「GEKIROCK CLOTHING」の運営など、クロスメディアを超えたクロスカルチャー展開をシーンに仕掛けるラウドミュージック専門のクリエイティブ集団である。

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HARD ROCK/HEAVY METAL

タグ : PUNK/EMO ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)

掲載: 2024年07月30日 16:15