ブロードウェイミュージカル『ウィキッド』映画化!数々の名作ミュージカルを生んだ「ブロードウェイ」をおさらい
ブロードウェイで生まれた不朽のミュージカル作品『ウィキッド』が映画化され、日本では2025年3月7日の公開が決定した。ブロードウェイ・ミュージカルはこれまでに何度も映画化されており、日本で上演されている人気作品も多い。しかし「ブロードウェイ」について詳しく知らない人は意外に多いのではないだろうか。『ウィキッド』の公開前に、ミュージカルの聖地・ブロードウェイについてもおさらいしておこう。
●『ウィキッド』が上演されてきたブロードウェイとは?
『ウィキッド』は、ブロードウェイで20年以上に渡って愛されてきた現代ミュージカルの傑作のひとつ。小説「オズの魔法使い」の前日譚である同作は、悪役の“西の悪い魔女”に焦点を当てたストーリーで、これまでにトニー賞やグラミー賞のベストミュージカルショーアルバムなどを受賞してきた。
そもそも「ブロードウェイ」が何かというと、アメリカ・ニューヨークにある大通りの名前を指している。意外に勘違いしている人も多いが、「ブロードウェイ」というのはひとつの劇場や団体を指す言葉ではないのだ。多くの劇場が立ち並ぶこの通りは、ミュージカルの誕生地であり、現在に至るまで世界のミュージカルの中心地でもある。
ブロードウェイには『ウィキッド』以外にも多くの定番作品があり、日本の劇団四季でも上演されている『ライオンキング』や、ディズニー作品から生まれた『アラジン』は世代を問わず人気が高い。女優・米倉涼子が主演に抜擢された『シカゴ』や、キャバレーが舞台の『ムーランルージュ』は大人向けの作品と言えるだろう。
20世紀初頭から興隆したと言われているブロードウェイ。ブロードウェイやミュージカルの歴史についてより深く知りたい人には、「ミュージカルの歴史 なぜ突然歌いだすのか」をおすすめしたい。
始めは華やかなショーから始まったブロードウェイだが、徐々に「ミュージカル」をジャンルとして確立。1950年代にはミュージカルの「黄金時代」を迎え、80年代には『キャッツ』などの豪華でスペクタクルな作品が登場した。これらは世界中でヒットし、市場規模も拡大していく。さらにディズニーの進出による影響など、現在のブロードウェイを形作ってきた歴史を知ることができる。
オペラにルーツがあり、遡ると古代ギリシャ悲劇が基礎になったというミュージカルは、様々な変遷はありつつもブロードウェイを中心に世界中で愛されてきた。歴史を知ることで、ブロードウェイ・ミュージカルとしての『ウィキッド』の理解がいっそう深まるかもしれない。
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掲載: 2024年12月19日 11:00