インタビュー

BEAT CRUSADERS

さらにビークル流の〈ポップ〉を進化させた、1年5か月ぶりのアルバム『SEXCITE!』到着!


 ビートクルセイダーズ、待望のニュー・アルバム、通算4枚目。円熟期ともいえる安定した演奏力に加えて、メロディックなパンク・ロック・ナンバーがぎっしりと詰まっている一枚。しかし、なにゆえ『SEXCITE!』なの!?

「みのもんたの昼のワイドショーで〈女子中高生のひと夏の体験〉みたいな特集をやってて、番組中で女子中高生が〈この夏、2回淋病にかかちゃったの~〉って笑いながら語ってたらしいんですけど……」(hidaka、ヴォーカル/ギター:以下同)。

 で、果たしてそれとどんな関係が!?

「俺たちが中高生のころと比べて、いまはセックスがぜんぜん〈タブー〉ではないじゃないですか。それで、タイトルに〈セックス〉ってつけても誰もビックリしないだろうなあ、と思ったら案の定、誰もビックリしなくて、実にビークルらしいタイトルになった(笑)。結局、みのさんのおかげです。ファイナル・アンサー?」。

 ファイナル・アンサー! かねてからの卓越したメロディー・センスが光るナンバーは『SEXCITE!』でも健在。なかでも“JUBILATION”“LIFE IN THE NATION”はファンキーなリズムが際立っている〈惹き〉の強いナンバー。

「ファンキーなビートを採り入れたのは、〈有色人種の音楽〉を意識した感じですね。次からのテーマは〈有色〉ということになりそうです。有色万歳!」。

 有色万歳! 一方、音楽性全般について、いわゆる〈ポップな〉という形容をされることも多いビートクルセイダーズ。しかし、それにはちょっと待った!

「〈ポップ〉という言葉を勘違いしている人が多いような気がするんですけど、俺たちは〈ポップなもの〉をやろうとする気はぜんぜんなくて、むしろ嫌いなんですよ、〈ポップス〉をやるのは。大衆ウケするような、親しみやすいものを作ろうという気はなくて、大人が聴いて顔をしかめるようなものをやりたいんですね。要は人が見たり聴いたりして驚くものを〈ポップ〉って言うんじゃないかと」。

〈ポップ〉について実に含蓄のある言葉。含蓄がありすぎて新作が出たばかりなのに今後が気になってしまうんですが……。

「有色でニュートラルな感じ、それで結果的に〈ポップ〉と呼ばれるのはぜんぜん構わないですね。でもPTAに嫌われるバンドになりたいです。だから次のアルバム・タイトルは『う○ちお○○こ』にしますんで(笑)」。

 !!……次作『う○ちお○○こ』の前に最新作『SEXCITE!』を聴きまくれ!

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2002年10月31日 12:00

更新: 2003年03月10日 11:57

ソース: 『bounce』 237号(2002/10/25)

文/インターナショナル須藤