インタビュー

Good Charlotte


 いまもっともアメリカを騒がせているパンクな双子、ジョエルとベンジーのマッデン兄弟率いる4人組、グッド・シャーロットのことはもう知ってるか!? ブリンク・182やリットらとのツアーで話題を呼び、2000年のデビュー作『Good Charlotte』が全米で大ヒット! 同アルバムからのファースト・シングル“Little Thing”は、なんと99週連続ビルボード・アルバム・チャート入りを達成! その後も〈Warped Tour〉やメストとの全米ツアーでその人気を確実なものとした彼らは、さらに2002年10月に発表された2作目『The Young And Hopeless』で、今度はビルボード全米チャート初登場7位という驚くべき快挙を成し遂げた。そしていま、ブレイクの波はここ日本にも押し寄せてきている!!

「自分もブッ飛んだ! チャートにエルヴィスやストーンズと並んで自分たちが載ってるんだから、まさに〈ロックンロール!!〉って感じだよ!」(ジョエル:以下同)。

 彼ら兄弟がはじめてパンクやロックンロールなどの音楽と出会ったのは13歳の頃。ビースティ・ボーイズのライヴを観たことがきっかけとなりバンド結成を決意、とある本の題名から〈グッド・シャーロット〉と名付けて活動を開始したのが15歳のとき。現在、弱冠23歳にして、なにげに長いキャリアじゃん!

「最初の何年かは誰にも気に留めてもらえなかったけど、いまになってやっと報われたって感じだよ(笑)」。

 バンドで成功することを「子供の頃から抱いていた夢」だと素直に語るジョエル。いまやその夢も叶ってTVに雑誌にとひっぱりダコだけど、逆にパンクやロック・バンドがブレイクすることで言われがちな〈セルアウト〉なんて言葉を周囲から浴びせられたりはしないの?

「それはしょっちゅうさ(苦笑)! でももう慣れちゃったし、僕らはただ大好きな音楽をやっているだけだからね。うまくやればやるほど、大げさに囃し立てるヤツもいるけど、成功してなかったら、いまの世界を見ることはできなかったんだ。でもその扉を開けられたことで、いままでできなかったことや、やれるなんて思ってもみなかったことまでできるようになった。凄くラッキーなんだ!」。

 さて、グッド・シャーロットといえば、4人それぞれの個性的なルックスも見逃せない。とくにベンジーは、ランシドも顔負けのパンク・ルックで女の子をキャーキャー言わしてて、ファンの間では〈ベンジー・イズ・セクシー!!〉なんて合言葉まで流行ってるとか。

「ヤツは音楽だけじゃなくて、生き方そのものがパンク野郎なんだ。僕ら4人はみんな音楽の趣味もさまざまで、それが服装にも反映されてるんだよ。そもそもグッド・シャーロットってバンドは、パンクやロック、ラップなど、4人が持ついろんなルーツが集まったロック・バンドなんだ。なかでもパンクのヴァイブやアティテュードは大事だと思ってるけどね!」。

 ジョエルは現在、「生まれてから、ずっといっしょのいちばんの親友」であるベンジーと共に、TV番組のホストを務めたり、自身のストリート・ブランド〈MADE〉を立ち上げるなど、音楽活動以外でも活躍しまくっている。まだまだ若くて可能性もたくさんあるけど、10年後にはどんなことをやってると思う?

「映画が好きだから、俳優も良いかな?なんて思うけど(笑)、やっぱり音楽ナシの自分なんて考えられない。音楽をやり続けることに情熱を持ってるし、僕の魂にとって、音楽が唯一の救いでもあるからさ!」。

 2003年の1月には、ニュー・ファウンド・グローリーとの来日公演も決定し、グッド・シャーロットはこれからも自身のロック街道をバク進して行くこと必至! ヤツらのロックに乗り遅れるな!!

PROFILE

グッド・シャーロット
96年、メリーランド出身のベンジー(ヴォーカル/ギター)とジョエル(ヴォーカル)が、友人であったポール(ベース)らを誘いバンドを結成。98年にはビリー(ギター)が加入している。その後、ブリンク・182、ナイン・デイズらと共演し、大きな話題を集めることに。2000年にはレーベルと契約、同年9月にはデビュー・アルバム『Good Charlotte』を発表している。2002年の初頭からレコーディングを開始させ、同年10月にリリースされたセカンド・アルバム『Young And Hopeless』(Epic/エピック)は、先行シングル“Lifestyles Of The Rich And Famous”の好支持を受け、ビルボード・チャートで初登場7位を記録。2003年2月5日にはその日本盤がリリースされる。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2003年02月06日 14:00

更新: 2003年02月07日 19:43

ソース: 『bounce』 239号(2002/12/25)

文/ヤマダナオヒロ