インタビュー

ようこの夢は春ひらく

自身のレーベルを発足し、渚ようこが華麗なるネクスト・ステップを踏み出した!


〈ようこの夢は春ひらく〉とばかりに、渚ようこが、このたびみずからのレーベル〈SOUNDS OF ELEGANCE〉を発足。クレイジーケンバンド全面バックアップのもと、昨年8月にリリースしたミニ・アルバム『YOKO ELEGANCE~渚ようこの華麗なる世界~』で瀟洒かつブリリアントな世界観を如何なく見せつけてくれた、そんな彼女のネクスト・アクション。しかも、レーベル第1弾として、ニュー・シングル&ライヴ・アルバム×2の3枚を同時リリースしてくれるというんだから、いやはやなんとも。先述したクレイジーケンバンドも真っ青の恐るべき創作絶倫ぶり!

それぞれの内訳はというと……コンポーザーにゲイリー芦屋、作詞家に三島由紀夫賞受賞作家、中原昌也(!)という2人の鬼才を迎えてお届けする異色のソフト・ロック作品となったシングル“愛の逃亡者”、福岡の新鋭GSバンド、ザ・ヤングを率いて、グルーヴィーでホットなR&Bナンバーを立て続けに熱唱する『Live』、そして、伝説のラウンジGS、ザ・ハプニングス・フォーのメンバーを中心とした、その名も〈ギーナサドンバ〉をバックに、マンボやボッサにブーガルーなど、すこぶるゴキゲンなラテン・ロックを聴かせる『ギーナサドンバ・リサイタル』と、彼女の多面的な才能をどれも見事に伝えてくれるものばかり。熱狂的な和モノ・ファンのみならず、幅広い音楽ファンに、渚ようこが標榜する〈グルーヴ歌謡〉の神髄をぜひとも味わってほしい。

▼同時リリースされた渚ようこの3作品

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2003年05月01日 16:00

更新: 2003年05月01日 18:43

ソース: 『bounce』 242号(2003/4/25)

文/望月 哲