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インタビュー

バタアシ☆キング

徳島発、〈バタアシ〉のごとく日常を駆け抜ける4人組が放つポップ・ワールドが完成!!


 バタアシ☆キング――と、ひと聞きしてすぐに〈ん!?バタアシ金魚じゃないの?〉と思ったアナタ、漫画好きですね。四国は徳島在住のニューカマー4人組の気になるこのバンド名、やっぱり望月峯太郎の「バタアシ金魚」から?

「名前は語感というか、字面で決めたかったんですよ。最初はスターっていう名前にしようと思ったんですけど、締まりが悪くて。で、バタアシスターにしてたんだけどやっぱりビシッと締まる感じがいいということでバタアシ☆キングにしようと。よくよく考えたら〈バタアシ金魚〉みたいじゃない?っていうふうにも言われたり。ファースト・ミニ・アルバム『水色カプセル』も〈バタアシ金魚〉にあやかってそういうジャケットにしたんです。ディレクターも〈バタアシ金魚〉の映画が好きだったっていうこともあって、これは縁のある名前だなと」(田中トモアキ、ヴォーカル/ギター)。

「バタアシ金魚」直系とも言える青臭さ、限られた時代にのみ感じることのできる愛すべき切ない感情。そんな甘くて少し苦い匂いのする独特の風景を、フィッシュマンズやPolarisなどの流れを汲む独特の白昼夢系ポップ・サウンドで体現している彼ら。ファースト・フル・アルバム『バタアシ☆キング』では元フィッシュマンズのHAKASE-Sunがリミックスを担当、バタアシとの相性はいかに?

「僕、フィッシュマンズがすごく好きでいちばん影響を受けたバンドなんですけど、実はディレクターがHAKASEさんと繋がっていたんですよ。それならぜひやりましょうっていう感じで。ずっと聴いてきたミュージシャンだったんですごく嬉しいし、夢のようで。作詞については、曲のなかの詞ってひとつの物語だと捉えていて。それを聴いた人にバッと絵が浮かぶような感じのアルバムにしたいというのがあったんです。〈バタアシの音は青臭い〉とよく言われるんですが、このバンドで曲にするときにはこういう感じがいちばんピッタリじゃないかなと……そういう作り方ができればいいなと思って作ったアルバムです」(田中)。

「僕は絵や映像とかを詞や音に変換する作業が作詞作曲だと思っていて。だから音を聴いて絵が浮かぶと言ってもらえると嬉しいですね、シメシメって感じ(笑)。HAKASEさんのリミックスはあまりに彼らしい仕上がりだったんで、しびれましたね」(佐々木秀和、キーボード)。
徒然なる日々をまっすぐ見つめて歌にする。いちばんシンプルで、いちばん強いやり方。そんな彼らの音楽が世の中でたくさん響けばいいのになぁ。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2003年05月08日 13:00

更新: 2003年05月08日 17:14

ソース: 『bounce』 242号(2003/4/25)

文/aokinoko