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インタビュー

HIFANA

(ターンテーブル+MPC+パーカッション)×2=?。吉祥寺から飛び出したリズム遊びの達人、HIFANAがデビュー


高木正勝、DJ UPPERCUTを送り出したレーベル、東京Wieden & Kennedyよりこの秋またまたド・フレッシュな新星が登場。それはKEIZO machine!とジューシーからなる二人組=HIFANA(ハイファナ)。11月19日にデビュー・アルバム『FRESH PUSH BREAKIN'』を発表した生粋のパフォーマーだ。かれらはターンテーブル・パフォーマンスとMPC2000のパッド演奏、さらにパーカッション演奏を組み合わせてライブを行う。〈完全手動ブレイク・ビーツ〉とも評される即興性に富んだそのスタイルは、ジャンル不問の魅力を放ち、東京の地下クラブ界隈で話題をよんできた。

「最初の楽器はターンテーブル。二十歳くらいのときに、友達の家でクラーク・ケントのビデオを見せられて〈なんじゃこれ!?〉って。同じレコードを二枚使って新しい音楽が作れることにビックリして。でも、そのうちDJにちょっと飽きちゃって(笑)。もともとリズム好きだったのでパーカッションにハマっていった。(ポケットから丸いボール状の楽器を取り出し)これはアサラトっていう西アフリカの方の楽器ですけど、10年くらいずーっと遊んでいますよ。演奏をやらせたら、日本一、二を争えるかも。相棒はもともとドラムをやっていて、そのうちターンテーブルも買うようになった。同じ地元で吉祥寺だし〈じゃ、一緒にやろう〉という感じで」(KEIZO machine!、以下KEIZO)。

パーカッションを通じてディジェリドゥー奏者と交流を深めたり、民族音楽に深く入りこんだり……。そうこうしているうち、98年頃には現在のライブ・スタイルが確立していたという。彼らのアルバムではヨーデルからガムラン、沖縄民謡、DMCチャンピオンDJ KENTAROのスクラッチや、HUNGER(GAGLE)のMCまでが飛び出す。地元の仲間Leyonaの歌声や、DJ UPPERCUTなどの客演も新鮮だ。ちなみに、DJ KENTAROやHUNGERは仙台在住だがどんなご縁で?

「僕らがHIFANAでスクラッチ・レコードを出すことになった頃、スタッフの車の中でGAGLEのCDを初めて聴いて〈なんじゃこりゃ!? 最高じゃん〉って。彼らの掲示板に〈大ファンです! 僕らスクラッチ・レコード作っているので、送らせてください〉と書いてみた。そしたら今度はKENTAROが連絡してきてくれて、〈そのスクラッチ・レコード興味ありますっ!!〉て、チャンピオン自ら(笑)」(KEIZO)。

ライブ活動を行いながら、自ら〈日本のタンテボキッズのために〉和ネタ満載のスクラッチ・レコードもリリースしてきたHIFANA。今後はソノシートが同封されたスクラッチ雑誌〈月刊スクラチョコ〉を発表していくという。

「外国の〈UNDERGROUND〉を真似して、日本の〈アンダーグラウンド〉とは言えないと思いますよ。僕らで作ったスクラッチのレコードは純国産、日本人のDJがライブの最初や最後に使ったら盛り上がるような日本語ネタやオールジャンルで使えるネタばかりを集めたんです。結局自分たちで使い倒していますけどね(笑)」(KEIZO)。

フレッシュ……じゃなくてなんとも粋な兄貴たち。ひょっとしたら近い将来、〈technics〉とHIFANAを外国で自慢できる日がくるかもしれない。


・HIFANA 『FRESH PUSH BREAKIN'』 収録曲目

01. FRESH PUSH BREAKIN'
02. FATBROS feat.啓(ART OF VIBES) ♪試聴する/♪プロモクリップ視聴
03. GOFANKE ~ごふぁんけ~ feat Leyona ♪試聴する
04. GAKULANG ~学ラン~ ♪試聴する
05. OTO-MUTSU-SAN ~音ムツさん~
06. HITARO ~ハイ太郎~ feat.DJ KENTARO (2002 DMC WORLD CHAMIPION)
07. MONDEW feat.PROFESSOR CHINNEN
08. FACTORY
09. TOYCUT feat. DJ UPPERCUT
10. STRIP GRIND
11. UCHI-NAN-CHAMPROO ~ウチナンチャンプルー~ feat. 寿
12. S.P.C(StuPidCut) feat.MAR★BiN(A) & DJ KIYO
13. BLUEZ feat. HUNGER (GAGLE) ♪試聴する
14. ASALATO....

カテゴリ : ニューフェイズ

掲載: 2003年11月20日 17:00

更新: 2003年11月20日 17:19

文/リョウ 原田