PE'Zのルーツを垣間見れる?キーワード・トーク!!
PE'Zのサウンドからはどうも男臭い体臭がプンプンと匂ってくるようで、だからこそ聴く者を惹きつける〈なにか〉がある。そのナゾを探るべく、取材時にOhyama“B.M.W”Wataruが発言していたキーワードをさらに突っ込んで訊いてみました。まず、「熱い人やなにかに没頭している人に惹かれる」との発言を受けて、Ohyamaにとっての〈熱い人〉について訊ねると……「うーん、玉置浩二さんですね。あの人はファンがいるとホテルのロビーでも歌っちゃうんですよ。以前、平井堅さんがインタヴューで使ってた表現なんですけど、まさに玉置さんこそが〈歌バカ〉ですね」とのお答え。続けざまに「トンがってる人やワルな人に憧れる」との発言をさらに突っ込んで。
「トンがってるとかワルっていうのは本当にワルじゃダメで。本当に銃を持ってたらただの恐い人だから(笑)、あー、アイツ持ってそう、みたいな(笑)。たとえば……ロバート・デニーロ」。
まあ確かにワルそうですな。ちなみにOhyamaのフェイヴァリット・ムーヴィーは「ザ・ファン」だそうで。渋いなぁ。もうひとつ「平和っぽさが重要」との発言についてあらためて訊いてみると、すぐさま桑田佳祐の名前が挙がってきました。上記の3人はすべてストイックな努力家の印象がありますが、熱かったりワルだったりピースだったりするのに、実は努力家であるPE'Zの印象と重なる部分があるような気が……?
「そうですね。そういう面も重要です」。
最後にOhyamaがリスペクトするトランペッターの話を訊いてみました。
「いちばん好きなトランペッターはリー・モーガンで、いちばん凄いと思うのはクリフォード・ブラウン。両方ともすごく好きなんですけど、クリフォード・ブラウンは(音が)ものすごく愛に溢れてて、努力家で、音楽的にパーフェクトな人ですね。リー・モーガンは見た目もトンがっててソリッドな感じなんだけど、あの人はドラッグで破滅していった人だから人間的にはダメな人なんですよ。でも、トランペッターとしてはすごいトンがってて、ああいうトランペットを俺は吹きたいんです。どっちをめざしたいか? それはクリフォード・ブラウン。リー・モーガンみたいにはなりようがないから」。
ということで、PE'Zの根っこにはクリフォード・ブラウンから玉置浩二までの幅広い アーティストからのインスパイアがあるわけですね。
▼文中に登場したアーティストの作品を紹介。
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カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2003年12月11日 17:00
更新: 2003年12月11日 17:56
ソース: 『bounce』 249号(2003/11/25)
文/bounce編集部