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インタビュー

キャプテンストライダム

透明感と力強さを兼ね備え、胸ときめくメロディーを奏でる風待発のニューカマー!


「bounceに載ってたオーディションの告知を見て応募したんです。松本隆さん直々の文章を読んで〈かっこいいな〉と思って。僕の両親が歌謡曲マニアで、はっぴいえんどより先に松田聖子や寺尾聰とかをよく聴いていて。実は応募するときに妙な自信があったんですよね。このレーベルでやっていくんじゃないかな、って」(永友聖也、ヴォーカル/ギター:以下同)。

 松本隆が主宰するレーベル、風待からの先陣をきり、今年の夏にシングル“マウンテン・ア・ゴーゴー”でデビューしたキャプテンストライダムが、ファースト・アルバム『ブッコロリー』をリリースする。彼らは99年の夏に大学の音楽サークル内で結成。先輩である永友と、梅田啓介(ベース)、菊住守代司(ドラムス)の3ピース・ギター・ロック・バンドである。あくまでもポップ感を重視した輝きのあるサウンドに、ぶっきらぼうな歌詞で転がっていく楽曲が特徴的。アルバムにはロックンロールの疾走感と、一聴で鼻歌ファイルに保存されるようなタフでキュートなメロディーを併せ持つ全9曲が収められている。

「曲は車の中で作ることが多いですね。家から練習に向かうのに1時間かかるんですけど、車の中で自分で歌って、スタジオでそのまま〈曲が出来たよ!〉って(笑)。……もともと自分のことや感情を歌い上げるより、フィクションや歌の中だけで成立するような世界が好きというのもあって。聴いた人がいろんなイメージを広げてくれるようなね。だからサウンド面でもポップな響きを重視していて、〈バンドでガツン!と〉っていうヘンなこだわりはなくなってきてる。小さいころ、ラジオから流れてきた曲に夢中になったようなドキドキを、自分たちの音楽で生み出せたらと」。

 そのキャッチーで語呂の良い歌詞、メロディーの口ずさみやすさに太鼓判のニューカマー。でも……「田舎もんだからってナメられてたまるか!」と興奮し、思わずギターのシールドをぶっちぎってしまうほど(!)の熱いライヴ・パフォーマンスもキャプテンストライダムの魅力のひとつとして絶賛展開中なのだ。

▼永友聖也の音楽的ルーツのひとつである、松本隆が手掛けた輝かしいポップス作品を紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2003年12月18日 17:00

更新: 2003年12月18日 17:44

ソース: 『bounce』 249号(2003/11/25)

文/上野 三樹