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インタビュー

THE LOCAL ART

言葉には魂が宿る――みずからの意志に忠実な作品を作り上げた激情派ロックの新星!


 アメリカのエモ・シーンを代表するレーベルのひとつ、ディープ・エルムのオムニバス〈Emo Diaries〉シリーズに日本語のバンドとして唯一収録されるなど、海外のシーンとの交流も深い4人組、THE LOCAL ART。ライヴではドラムスがステージ中央最前列に構え、熱いプレイをみせながら熱い歌をも聴かせるという斬新なパフォーマンスをみせてくれる彼らだが、このたび初めてのアルバムを完成させた。はっきりとした日本語詞に、苦悩も過去も抱えながら前を向いていこうとする〈激情〉をめいっぱい乗せた楽曲は、実にエモーショナル。

「ライヴで〈EMO〉って書いてあるTシャツを全員で着たりして紛らわしくしてる部分はあるんですけど(笑)、自分たちの音楽はJ-Popかな?と思っているくらいジャンルにこだわりはないんです。精神的な部分がエモだって感じてくれる人がいれば、それはそれで嬉しい。常に0か10に振り切れているような感情的な音楽をやってると思うし、人間にある弱い部分や、生きていくうえで考えることが音楽へのエネルギーになってるから。自分は、暗いけど前向きな人間なんで、それがそのまま音になってるんでしょうね」(岡田悟志、ヴォーカル/ドラムス:以下同)。

「言葉には魂が宿ると信じてる」とも語る彼らのファースト・アルバム、その名も『KOTODAMA』。ここには、胸をえぐるような辛い経験も甘い想い出も忘れずに明日へ連れて行く、そんな覚悟が鳴っている。

「〈終わりはないんだよ〉ってことが言いたかった作品です。物事にしろ人との関係にしろ、もし終わりが来ても必ず始まりが来るってことをね。どんな想い出も財産だと思うから、過去も未来も同時に見ながら曲を書いてます」。

 サウンドの根底で深くうねるグルーヴ感、そこから高みへと這い出そうと掻き鳴らされるギターの躍動感。ただ単純に、いまこの瞬間だけ笑えればそれでいいわけじゃないというTHE LOCAL ARTの熱く真っ直ぐな姿勢で、新たなるシーンを扇動してもらいたい。

▼THE LOCAL ARTのメンバーが選んだ2003年の一枚!を紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2004年02月12日 19:00

ソース: 『bounce』 250号(2003/12/25)

文/上野 三樹

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