インタビュー

Cypress Hill

死が分かつまで──サイプレス・ヒルの新作は過去最大に多彩なサウンドで迫る超弩級弾だ!!


 ファンキッ、サイプレス・ヒル・シーッツ!! ジャンルの枠を軽く越え、ボーダレスに圧倒的な影響力を誇る我らがサイプレス・ヒルの新作『Till Death Do Us Part』が、トンデモないことになってるぞっ! 多くのファンを狂喜させたクラッシュ“The Guns Of Brixton”使いの先行カット“What's My Number?”からしていきなり悶死級のボムだ。

「前からあの曲が大好きで、今回使おうと思いついたんだ。サンプルじゃなくちゃんと弾き直してね。サイプレスがレゲエに挑戦するのは初めてだし、自分でも興奮したよ」(DJマグス:以下同)。

 同曲はランシドのギタリスト、ティム・アームストロングが参加していることでも話題で、「彼はパンク界のゴッドファーザー的存在だし、俺も彼の音楽が好きなんだ。この曲は出来てたんだけど、何かが足りないって感じたわけ。それでティムのギターを加えたらどうかってことになって、友達のツテで共演が実現したのさ」とのこと。このように彼らの雑食力はこれまで以上に増し、ヒップホップを基本に、ヘヴィー・ロック、パンク、レゲエ、ラテン……と、アルバムではさまざまな音楽スタイルを採り入れている。とはいえ、ただ闇雲にいろんな要素を採り入れているわけではなく、どれもサイプレスらしさの滲み出たサウンドへ吸収&消化しているのだ。

「何をやったら新鮮で、なおかつサイプレスとしての個性を失わずにさらに向上させるにはどうしたらいいかってことを話し合ったよ。モチロンやっていくうちに浮かんだ新しいアイデアを積極的に採り入れたりもしてるけどね。とにかく他の奴らと違うことをやろうってことをいちばん重要視している。俺たちのいいところはいろんなことを試したり、新しいことに挑戦したり、常にフレッシュであるってことさ」。

 そう、サイプレス・ヒルは誰にも真似できない強烈なオリジナリティーってものを持ち合わせており、それがいまだに彼らが広く音楽シーンで刺激的な存在であり続けている所以なのだ。最後に本気な思いの込められたアルバム・タイトルについても語ってもらおうじゃないか。

「文字どおり、永遠に俺たちはどこにもいかないぜ、という意味だよ。お前が死ねば俺も死ぬってこと。少なくとも俺はそう感じてるね」。

 カッチョイィィィ~~~!

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掲載: 2004年04月08日 16:00

更新: 2004年04月08日 17:52

ソース: 『bounce』 252号(2004/3/25)

文/Masso187um