インタビュー

MELLOW YELLOW

3人の結束を強めて2年半ぶりのニュー・アルバムをリリース!! ファンキー!! フリーキー!! フレッシュ!! その名も……


 2001年、約6年に渡る長いブランクとメンバーの脱退劇を乗り越えてのセカンド・アルバム『CRAZY CLIMBER』で劇的な復活を遂げたMELLOW YELLOWが、前作から約2年半を経ての新作『Funky Freaky Fresh』を完成させた。そのタイトルにも象徴されるとおり、KOHEIとKINの2MCに、DJ ISOという3人のキャラクターを前面に押し出すことでグループの結束力を強調した内容は、仕切り直し的な色合いも濃かった『CRAZY CLIMBER』の在り方を考えると、MELLOW YELLOWの真価が本作をもって本格的に発揮されていくことを暗に示しているかのようでもある。

「俺とKINが主役でISOが後ろというより、ISOをもっと前に見せられる曲を増やそうと思って。要はスクラッチってことなんだけどね。だからスクラッチを見せるような感じで入れていくことは意識してたかな。3人が1曲に上手く入るっていうか、そういう見せ方でまとめられたらなぁとは考えてた」(KOHEI)。

「ISOもちゃんと入ってのアルバムだから、作っていてライヴの形態とかもイメージしやすかったかな。それに前と比べてブランクもなかったから、MELLOW YELLOWとしてのテンションで作ることができたっていうのもあるね」(KIN)。

 多彩なビートで埋め尽くされていた『CRAZY CLIMBER』での方向性はさらに押し進められ、アルバム・トータルでの手応えは実にカラフルな印象だ。

「前回もヴァラエティーに富んでいて良かったって言われたし、ちょっと違ったタイプのビートでラップしてみたかったっていうのもある。ヴァラエティー云々って言うと陳腐な感じもするけど、意識してたのは確かだね」(KOHEI)。

 プロデュースを務めたのは、KOHEIをはじめ、MUMMY-D(Rhymester)、KREVA(KICK THE CAN CREW)、DJ TATSUTA(顔PASSブラザーズ)など。RIP SLYMEとのマイク・リレーも楽しめるし、気心の知れた仲間たちと作り上げた肩肘張らないムードがアルバムの明快さをさらに際立たせていることは間違いない。

「自然体というか、ポンとやって出来上がったもののほうがリアルな感じがするよね。MELLOW YELLOWは基本的にそういうグループだから」(KIN)。

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掲載: 2004年04月22日 12:00

更新: 2004年04月22日 18:29

ソース: 『bounce』 252号(2004/3/25)

文/高橋 芳朗