NOB
破竹の勢いでチャートを爆走するNOB。楽曲に満ち溢れる情熱の根底にあるものとは!?
東京/山梨を拠点に活動している3人組メロコア・バンド、NOB。10-FEETやSHACHIといったツワモノたちと共演することで、その実力をアップグレードしてきた彼らが、ついに初のフル・アルバム『colors』を完成させた。今作はHawaiian6などのプロデューサーとしても知られるアンドリューN.F.主宰のレーベル、タイトからリリース。勢い&哀愁が絶妙のバランスで混ざった会心作に仕上がっている。
「これまでの作品よりも太い音にしたいっていう気持ちがあったんです。だからライヴ感っていうのを、かなり意識してますね」(TETSUYA、ギター)。
しかし力任せに突っ走っているだけではない。そこにはポップなメロディーがあり、さらに美しいハーモニーが寄り添っている。それこそが、いわゆるメロコア・ファンだけでなく、ロックやポップスのリスナーにもNOBが支持されている理由だと言えるかもしれない。
「メロディーは重視してます。もしかしたらもっとも重要なポイントかもしれないな」(TETSUYA)。
「ひとつの曲にいくつものメロディーを付けて、そのなかから自分たちが気持ち良く歌えるものだけを絞り出していくんですよ」(KAMADA、ヴォーカル/ベース)。
そういえば、2001年のミニ・アルバム『TO THE WINDING ROAD』ではビリー・ジョエルの名曲“Honesty”をカヴァーしていたが、そのことからもメロディーに対する意識の高さが窺える。
「それとか、ビートルズみたいな王道なロックも僕のルーツにあるんですよね」(KAMADA)。
たしかに、初期ビートルズ的なポップ感が炸裂するナンバーもいくつか収められている。その一方で“Truth”のようにシリアスな表情を見せるスケール大な楽曲も。そこでは〈悲しみは絶えず鳴り響く〉というメッセージが(英語で)叩きつけられる。
「最近、社会的にムカつくことが多いじゃないですか。そういうのがきっかけになって生まれた曲です。罪のない人がたくさん死んでいくような悲しい出来事は必要ない、という想いを込めて」(TETSUYA)。
5月からは約2か月に渡るツアーが始まる。NOBにとってはもちろん、メロコア・シーン全体にとっても大きなターニング・ポイントになるアルバム&ツアーだと言っていいだろう。
「最後に涙が出るような、そんなツアーにしたいと思ってるんで期待しててください」(TETSUYA)。
「今回のツアーでは〈OP〉を貯めたいと思います。え? 〈OP〉ですか? 〈思い出ポイント〉です(笑)。いい思い出をたくさん作りたいですね」(KAMADA)。