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インタビュー

ERSKIN

屈強プレイヤーたちが斬り合う、真の意味でのミクスチャー・ロックここにあり!


 SCAFULL KINGの4106(ベース/ヴォーカル)の呼びかけで、BACK DROP BOMBの有松益男(ドラムス)やSmorgasの河辺真(ベース)ら、屈強な音楽キャラクターを誇るメンバーが集結したスーパー・バンド、ERSKIN(アースキン)。ツイン・ベースとDJを擁するこのバンドは昨年夏に結成され、今年1月に限定ミニ・アルバム『CHECK』を発表。その後、元FULLSCRATCHのmasa“suck no.6”kaoyaがサポート・ギターで参加するという新展開を繰り広げつつ、このたび早くも12曲入りのフル・アルバム『ask in style』を完成させてしまった。

「最初は遊びっぽいノリで誘ったのに、気付いたら各自責任を持ってくれていて。このバンドの音楽性に関して言えば、SCAFULL KINGとはまったく違いますけど、僕、もともとSCAFULL KING自体を立ち上げたわけでもなければ、スカも知らなかったし、単なるミクスチャー小僧、ハードコア小僧だったんです。だから、ERSKINは本当にやりたかった音だったりして、しかも、メンバーは音楽をやるうえで本当に好きな人たちだけを集めたバンドなんですよ。だから、個々のプレイに関しては問題ないし、もう好きにやってくださいっていう感じですね」(4106:以下同)。

 彼が作るデモテープを〈テーマ〉として、それをさらに発展させるべくフリーなセッションを敢行。各人がお互いのフレーズにシビアなジャッジメントを下しながらプレイしたことで、レコーディングは難航したという。しかし、その甲斐あって本作は、有松を除いた全員が適宜ヴォーカルをとりつつ、バンド・サウンドを基調に小節単位でさまざまな音楽要素が顔を覗かせる、アメーバのような作風となった。

「〈流行ってるから好き〉っていう人が増えて……例えば〈歌謡曲が好き〉とは言えない、〈イイものはイイ〉と言いにくい状況になってると思う。みんなわかりやすくて、〈メロコアですよね?〉っていうと、〈そう、メロコアです!〉っていう人が多すぎるというか。だから、そういう状況が変わっていけばいいと思いつつやってるし、このアルバムがどう捉えられても一向に構わないです」。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2004年07月22日 16:00

更新: 2004年07月22日 20:48

ソース: 『bounce』 255号(2004/6/25)

文/小野田 雄