ASHLEE SIMPSON
全米No.1を引っ提げて、アシュリー・シンプソンが堂々の日本デビュー!!
ジェシカ・シンプソンの妹? それってなんか胡散臭いね……と疑いの眼差しを向けていた人々も、彼女のデビュー・アルバム『Autobiography』(=自叙伝)が全米チャート初登場1位を獲得したとのニュースを聞いて、いまごろは好奇心を募らせていることだろう。テキサス出身の19歳、アシュリー・シンプソンは2004年のルーキーとしてはズバ抜けて快調に飛ばしている。しかも、カテゴリーをあえて特定しない若いミュージシャンが多いなかで、「ロック・アーティストと捉えてほしい」と言い切る彼女。古風というか、逆にそれが新鮮なのかもしれない。古風といえば音楽の趣味もしかりだ。
「子供の頃にラジオを通じてロックにハマったんだけど、特に80年代の女性ロッカーが大好きなの。ジョーン・ジェットもクリッシー・ハインドもデボラ・ハリーも、みんな圧倒的な個性の持ち主だと思うわ」。
そんな憧れの女性たちからの影響を匂わせつつ、90年代以降のポップ・パンクを踏まえたキャッチーなギター・ロックを聴かせるアシュリー。曲作りはプロデューサーのジョン・シャンクス(シェリル・クロウなどの作品で知られる)と一緒に行なったが、〈自叙伝〉とタイトルに掲げているだけに、詞はすべてみずからが手掛けている。
「大袈裟なタイトルかもしれないけど、まさに19歳の時点での自叙伝なのよ。〈わたしはこれまでにこういう経験をしてきて、これが現在の姿〉と語りかけているわけ」。
そう、天真爛漫な彼女にとってのロックは反抗の手段ではなく、時には声を枯らして心の内を世界にブチまけるための手段なのである。恋愛のことを綴るのはもちろん(「アルバムに着手した頃に失恋したから、ネタには困らなかったわ(笑)」)、姉にコンプレックスを抱いていた時期を回想したり。また本国では先に女優として注目を集めた彼女は、〈イメージと実像のギャップ〉というセレブリティーならではのテーマも、表題曲で取り上げている。
「やっぱり姉とは何かと比較されるし、誤解されてると感じることがよくあるわ。だからこそ、このアルバムを聴いてもらえば、わたしの本質を理解してもらえるはずなの。だって、わたし自身にとっても、これが自分を初めて知る機会になったんだから(笑)」。
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