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インタビュー

LUX COURAGEOUS

グッド・ソングとパワフルなサウンドを装備した驚異の新人が、ラウド界を明るく照らす!



 ホット・ロッド・サーキットを輩出するなど、エモ/パンク・ファンの間では定評のあるレーベル=トリプル・クラウンが放つ大型新人! それがこのラックス・カレイジャスだ。2001年、2人組のアコースティック・ユニットとしてキャリアをスタート。その後、徐々にメンバーが加わって、現在は5人編成で活動している。デビュー前からダッシュボード・コンフェッショナルやスターティング・ラインのツアーに同行、さらに自主制作の音源がなんと4千枚ものセールスを記録した。そして満を持して発表するデビュー・アルバムが、この『Reasons That Keep The Ground Near』である。爽やかな泣きメロ、情感豊かなヴォーカル、甘酸っぱいハーモニー……と書いてしまうと、わりとよくあるバンドのような気もするが、このバンドに関してはそのひとつひとつのクォリティーがハンパなく高い! メンバーの平均年齢は20歳そこらとのことだが、それなのにこの完成度とは。まったくもって恐れ入ります。

「僕らはこのアルバムに誇りを持っている。この時が来るのを待っていたんだ。僕が書いた曲をみんなが楽しんでくれていることが、ただただ嬉しいよ」。

 爽やかにそう語ってくれたのは、ヴォーカル/ギターのPJ・テペ(以下同)。ピアノやアコギも採り入れたグッド・ソングの数々は、パンク・ファンだけでなく、良い意味での〈ポップス〉として多くの人々にアピールできる魅力を放っている。

「僕らがいま置かれている状況は、とてもラッキーなものだと思うよ。ひとつのシーンに括られることはなく、アンダーグラウンドなパンク・ロック・バンドのツアーにも、オルタナティヴなバンドのツアーにも参加できるからね」。

 つまりは、〈パンクに対するこだわり〉みたいなものはないということなのだろうか?

「いや、僕はパンク・ロックの影響を失いたくない。例えばゲット・アップ・キッズ。彼らはアルバムを出すたびに大きく成長するんだけど、パンク魂は常に失わなかったよね。パンクの中で育っちゃうと抜け出せないものなんだよ」。

 そのゲット・アップ・キッズが解散してしまったいま、〈パンク・ロック経由グッド・ソング行き〉の王道を引き継ぐのはこのバンドかもしれない。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2005年08月18日 12:00

更新: 2005年08月18日 17:18

ソース: 『bounce』 267号(2005/7/25)

文/粟野 竜二