インタビュー

D.P.G.

再結成を果たした西海岸最強の猛犬コンビ!!


 95年に傑作『Dogg Food』を引っ提げてデス・ロウから華々しくデビューしたドッグ・パウンド──ダズ・ディリンジャーとコラプトだったが、その後は両者共にレーベルを脱退してソロ活動へ移行。権利関係からDPGに改名しつつコンビは継続していたのだが、紆余曲折を経て2002年にコラプトがデス・ロウに復帰すると、コンビは完全に消滅。互いにディス・ソングをリリースするなど、ここ数年は反目し合っていた2人だが、2005年にようやく和解→再結成が実現したのだ。そして登場したのがこのたびの『Dillinger II Young Gotti : Tha Saga Continuez...』である。

 リリースはダズがせっせと音源を出していたギャングスタ・アドヴァイザリーからで、ジャケを開けば完全にストリート密着型のクリップス仕様になっている。メジャー的な華やかさはなくとも、コンビ復活を強くアピールしたイントロ後に続く“DPGC Muzic”の勢いには、全盛期の勢いを期待させられる。ダズ自身がプロデュースした“U Remind Me”や“I Luv When U”などでは、生音を用いた大ネタ使いに女性シンガーのメン・ネフェルも起用してキャッチーに聴かせるなど、相変わらずセンスの良い仕事ぶりが確認できる。ダズの滑るようなスピード感あるフロウと、コラプトの落ち着いて言葉を選ぶようなフロウも以前のように好対照。この2人にスヌープらも絡めた今後の展開にも期待せずにはいられない。

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掲載: 2006年02月09日 21:00

ソース: 『bounce』 272号(2005/12/25)

文/高橋 荒太郎