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インタビュー

RIDDLE

メロディック・パンク久々の大器をキミはもう体感したか!?


 いわゆる〈青春パンク〉とは完全に一線を画し、US西海岸のパンク・バンドの影響を受けて突如シーンに出現した新星、RIDDLEが結成されたのは2003年のこと。

「地元が埼玉の春日部なんですけど、良くも悪くも東京のノリに染まらない場所で、最初はとにかく何もわからないままライヴをしまくってた」(TAKAHIRO、ヴォーカル/ギター)。

 その結果、ライヴ会場のみでリリースされたデモは1,500枚のセールスを上げ、2005年4月にはRXの第1弾アーティストとしてファースト・ミニ・アルバム『soundview』をリリースしている。「当時のライヴのセットリストそのまま」(MESIO、ベース)という同作は、スピーディーなメロディック・パンクをベースにしながらも、若さゆえの勢いだけに留まらない可能性を感じさせる作品となっていた。だが、このたびリリースされた待望のフル・アルバム『butterfly effect』は、エモやハードコアからの影響を消化してヴァラエティーに富んだ楽曲を披露し、海外のムーヴメントとの同時代性を打ち出すことにも成功している。

「ライヴで演ることは考えずに、まずスタジオで曲作りをしたのがいままでとの違いですかね。多い時は5曲同時に作ったりしたけど、それによって個々の曲のアレンジの違いとかもすぐにわかるし、結果的にいろんな曲ができたんだと思う」(TAKAHIRO)。

「曲のためにフレーズを弾くことができたのが大きいかもしれない。プレイヤーとしてではなく、バンドのことを考えて曲を作れるようになった」(MESIO)。

 早くも足し算だけではなく、引き算をも学んだ彼ら。みずからの立ち位置をしかと見据え、着実に歩を進めるその姿からは、久々に現れた大器の予感すら感じられる。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2006年03月23日 22:00

ソース: 『bounce』 273号(2006/2/25)

文/菅原 亮