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インタビュー

PANG

急成長のシンガーによる、温かみに溢れたレゲエ・ミュージック!!


「最初はホイットニー・ヒューストンみたいにうまくなりたいと思って歌を始めたんですけど、ボブ・マーリーを聴いた時に、歌声やメロディー、曲といったすべての表現で人を感動させること自体がすごいなと思って。それで自分もオリジナル曲を作り出したら、どんどん音楽がレゲエになっていったんです」。

 好きなブラック・ミュージックのうちのひとつにあったレゲエに、シンガーとしての自分を見つけたというPANG。「聴いてていちばん気持ち良くて、飾らないでいられる」――そんなレゲエをベースにした彼女の音楽は、彼女自身が歳を重ねていくことで変わっていくものでもある。人生で大切なことや歌を通じて人に伝えたいこと、自分が人間としてどう歳をとっていきたいか――日々の生活のなかで生まれるPANG自身の変化は、彼女の音楽を〈より温かくて柔らかい〉ものへと向かわせた。2枚目のフル・アルバム『PANG II』にはそうして生まれた温かさや柔らかさが、夏を迎える開放感と共に表現されている。

 そんな本作の大きなテーマは、「聴いたみんなをウキウキさせること」だったと彼女は言う。

「陽気で明るく、楽しいPANGを出して、トータルで楽しい気持ちになってもらいたいと思った。楽しい気持ちになると人はすごくポジティヴになるし、嫌なことを忘れられる。人が次の一歩を踏み出せるちょっとした応援歌、きっかけになればいいと思ったし、悩んで疲れた人の気持ちが楽になって、どこか外に出かけてみようかなって思ってもらえたらすごく嬉しい」。

 眩しい日差しと世の荒波のなかを歩くPANGの視線には一点の曇りもない。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2006年07月13日 00:00

更新: 2006年07月13日 20:40

ソース: 『bounce』 277号(2006/6/25)

文/一ノ木 裕之