インタビュー

YOUR SONG IS GOOD

聴けば心も身体も汗だくになるセカンド・アルバムをリリース!!  ライヴだらけの2005年を駆け抜け、熱帯ボーイズが帰ってきた!! 


「たまたま仲間が集まって、やれる楽器を選んでいったらこういう編成になっちゃったんで、〈こういう曲をやりたいな〉って思っても編成が変だからそうはならないんですよ。〈なんであんなスカ・バンドみたいな感じが出ないんだろ?〉とか。そうやってただひたすらやってきたら、どこにもいないバンドになったんです」(サイトウジュン、ヴォーカル/オルガン)。

 トロンボーンと2本のギター、そしてハモンド・オルガンをメロディー楽器として操るインスト・バンドという独自のスタイルを逆手に取り、ファースト・アルバム『YOUR SONG IS GOOD』をリリース以降、〈フジロック〉をはじめとする怒涛のライヴ攻勢でオーディエンスを踊らせ、汗をかかせ、笑わせ続けてきた彼らが、このたび約2年振りとなるニュー・アルバム『FEVER』をリリースする。今作のコンセプトは?

「BEAT CRUSADERSといっしょにライヴをやってて、お客さんは俺らを観たことのない人たちばっかりなんだけど、乗せ方を教えてあげるとうまくノッてくるんですよ。だから門は広く開けといて、入ったら底なし沼な感じにしたいなって」(サイトウ)。

「やっぱりライヴを重ねるうちに〈ここでコーラスを入れたいね〉とか、そういう仕掛けをいろいろ作るようになりましたね」(モーリス、ギター)。

 そう、今作はライヴでも人気のインスト曲“SUPER SOUL MEETIN'”だけでなく、吾妻光良ばりのジャイヴな歌モノ“AHH WEE”をはじめ、いつにも増してメンバーのコーラスがテンション高めで、気付いたらみんなで歌って踊れる曲ばかり。

「でも、〈盛り上がる感じにしよう〉ってやっていくと、今度はスパイス的にメロウなインスト曲があってもお互いが引き立つからいいんじゃないか?って」(サイトウ)。

「これからは歌モノやインスト、いろいろなものが混ざり合って、よりスパイシーなものがさらに広がっていったらいいなって思います」(モーリス)。

「……〈やっぱ、全部歌モノだ!〉みたいになっちゃったりして(笑)」(田中レイジ、ドラムス)。

「ありうるな~(笑)」(サイトウ)。

「オルガンは弾かないで、常に担ぐものとして(笑)」(モーリス)。

 早くもスッパリと次を見ているようで……しかし、この遊び心こそが彼らの音楽の魅力なのだろう。

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掲載: 2006年07月20日 02:00

更新: 2006年07月20日 19:22

ソース: 『bounce』 277号(2006/6/25)

文/斉藤 ジョゼ