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インタビュー

SARINA

ヴァイオリンでダンスフロアをロックするニューカマーが登場!! 次世代ダンス・ミュージックを革新するデビュー作を堂々リリース!


  ダンス・ミュージックとヴァイオリン――このふたつの融合がサウンドとしてマッチするなんて想像つかない、と思う方も多いはず。そんな未知なる音の世界を体現するのが、このSARINAだ。こんなにヒップでカワイイ女の子がヴァイオリニスト!?なんていう男性諸氏の率直な意見は置いておくとして、彼女はファースト・ミニ・アルバム『Violin DIVA -1st set-』で颯爽とシーンに登場した、まったく新しいタイプのヒロインだ。

 「アルバムは踊れるダンス・ミュージックなんだけど、家でも聴けるっていうモノにしたくて。結果的にそうできたかなと思います。タイトルには〈ヴァイオリンで歌う〉っていう意味を込めているんですよ。音楽ってヴォーカルのあるものが主流とされていて、みんなもそういうものをよく聴くと思うんですけど、こういうインストの音楽をメインストリームでやっていきたいなと思いますね」。

  5歳の時にヴァイオリンを始めてクラシックの英才教育を積んできたが、「楽器を持つ角度も決められたり、型どおりに演奏するだけの厳格な世界におもしろみを持てなくなって」高校卒業後はバークリー音楽大学に進学、ジャズを学んだという異色の経歴を持つ彼女。本作では蔦谷好位置、中塚武、HAMMER a.k.a. BACKKA ONE、そして藤原大輔といった気鋭のプロデューサーたちによるトラックに、まるでヴォーカリストが歌っているかのように表情豊かなヴァイオリンの音色が重なる……その瞬間巻き起こる華麗なケミストリーはまさに〈Violin DIVA〉の成せる技に他ならない。エッジーなギターが印象的なロッキン・ハウス“Groove Addiction”やオリエンタル・ムード漂うロウビート“Incognito”、さらにサンバを思わせるファンキー・チューン“Our Love”と、サウンドのヴァラエティーも豊富だ。

「ヴァイオリンって、ちゃんと聴いたことのある方って少ないと思うんです。だから、ヴァイオリンでこういうこともできるんだよっていうことを知ってもらえたらいいなと思いますね」。

 今後はヒップホップのトラックやバンド・スタイルのジャズにも挑戦していきたいと話すSARINA。未知数の可能性を秘めた彼女のミュージック・ジャーニーはまだ始まったばかりだ。
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カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2006年08月17日 01:00

更新: 2006年08月21日 14:33

ソース: 『bounce』 278号(2006/7/25)

文/aokinoko