インタビュー

オセアニアが生んだダイナミックなロックが熱い!

 2006年はオセアニアから掻き鳴らされるロックがいつになく熱い! ニュージーランドが誇る中枢神経刺激系ロック・バンド=ダットサンズは、荒削り度数&テンションをさらに上昇させたニュー・アルバム『Smoke & Mirrors』でついに欧州のみならず全米でもブレイクしそうな予感がするし、オーストラリアからもロックがもっともリアルだった70年代の音を現在のテイストで蘇らせた、〈ハイオク・エンジン・ロック野郎〉ことウルフマザーが怒涛の快進撃を見せている。

そして、スキャンダラスな行動から一時は解散も噂されたヴァインズは2年ぶりとなるアルバム『Vision Valley』を、さらにリーゼント・ロカ・パンクを掻き鳴らすリヴィング・エンドも新作『State Of Emergency』を届けてくれたばかりだ。何より、忘れちゃいけないのがインエクセス! 80年代後半から90年代初頭にかけて世界的な成功を手に入れるも、マイケル・ハッチェンスの自殺によって活動停止を余儀なくされた彼らが、実に8年ぶりの復活を遂げたのも今年の出来事なのだ。

ほかにも、〈21世紀のAC/DC〉と評されるカサノヴァスのニュー・アルバムも間もなくリリースされる模様だし、そのAC/DCもどうやら来年には新作を発表し、ハイ・ヴォルテージ・ロックを聴かせてくれるらしい……というふうに枚挙に暇がないが、いずれにせよオセアニア地方の広大な大地が育んだダイナミックなロック・サウンドからしばらく目が離せそうにないのである。

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カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2006年10月12日 23:00

ソース: 『bounce』 280号(2006/9/25)

文/山口 コージー

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