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インタビュー

HINDER

ハードなロックンロール集団が満を侍して日本デビュー! さぁ、パーティーが始まるわよ!!


 〈オレたちは世の中にロックンロール・パーティーを取り戻す〉と力強く宣言する5人組、ヒンダーが全米ヒット・チャートで暴れ回っている。本国で2005年9月に発表されたデビュー・アルバム『Extreme Behavior』はおよそ1年かけてTOP10入りし、すでに100万枚以上のセールスを記録。また、最新カット“Lips Of An Angel”をアルバムと同時に3位に送り込むという新人離れした快挙も遂げた。ヒップホップやクラブものが全盛のポップ・チャートにこんなギラギラしたロックンロール・バンドが上位に入ってくること自体が事件だが、その音楽がいまどきのトレンドとはまったく縁のない純然たるグッド・オールド・ロックンロールなのだから驚く。しかし、それがいまの時代にやたら痛快に響くのだ。

  アメリカのド真ん中、オクラホマシティーで結成されたのは5年半ほど前のこと。ヴォーカルのオースティン・ウィンクラー(以下同)によると「もともとロックンロールとパーティーの大好きな土地柄なんだけど、当時は暗くて落ち込むようなエモとか似通ったパンクばっかりでウンザリしていたんだ。ロックンロールは楽しくなきゃダメさ。だから、オレたちがやってやろうじゃないかってことになったわけ」。

 メンバー全員が聴いていたガンズ&ローゼズ、デフ・レパード、モトリー・クルーがバンドの音作りに大きな影響を与えたという。地元では瞬く間にファン・ベースを確立。満を持してインディペンデントで制作された今作のデモがメジャー・レーベル間の争奪戦を引き起こし、全米制覇へ大きく踏み出すことになる。しかし、オースティンは記念すべきデビュー作のレコーディングをあんまり覚えていないらしい。

「ヴォーカル・ブースに入る前はいつもウォッカをストレートであおってたからなあ(笑)。いいじゃないか、それがロックンロール・バンドにいる素晴らしさってもんだろ!」。

 まさに〈セックス、ドラッグ&ロックンロール〉を地で行く彼らだが、自分たちだけハイになって楽しんでいた往年のロック・スターとは違う。

「オレたちにとって何より大切なのは、ファンといっしょに盛り上がること。そのために歌詞も共感が持てるものにしようと心掛けている。“Lips Of An Angel”がヒットしたのも誰にでもある体験を歌ってるからさ」。

 彼らの強味であるステージはビッグ・パーティーそのものだという。2007年、いよいよ日本もそのパーティー旋風の圏内に入る。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2007年02月08日 18:00

更新: 2007年02月08日 20:37

ソース: 『bounce』 283号(2006/12/25)

文/沼崎 敦子