インタビュー

QUEENADREENA

あのセクシーでワイルドなゴスロリ界の女帝が日本を占拠! さぁ、全員跪きなさい!!


  ゴシック・ロック・クイーンとしてここ日本でも熱狂的に支持されている歌姫、ケイティ・ジェーン・ガーサイド。彼女は89年にデイジー・チェインソーを結成するも92年に脱退し(バンドは95年に解散)、同じくメンバーだったクリスピアン・グレイ(ギター)と共に99年からクイーンアドリーナを始動させた。パンク、ガレージ、ゴスなどどんなに鋭利な要素を取り込もうとも、ケイティ嬢はロリータ系の妖艶な甘声とフリーキーな絶叫、同性でも生唾を呑み込んでしまうセクシー&奇抜なセンスでもって独自の世界を形成し、長きに渡ってシーンの頂点に君臨し続けている。そんな彼女が率いる4人組の初来日公演に合わせて、レア音源などを交えた変則的なニュー・アルバム『Ride A Cock Horse』がこのたび日本盤化された。

  「ここに入っているのは、『Taxidermy』(2000年)の制作時に出来た曲ばかりなの。アルバムは4トラックでデモ・レコーディングされているわ。粗削りで、正直で、ピュアなところをみんなに聴いてもらいたいと思ったから。正直に言うと、ほとんどの曲が『Taxidermy』に入れなかった作品よ。『Taxidermy』の収録曲はどれも一貫性があることに制作途中で気付いてね。それで今回の曲はしばらく温めておいたってわけ」(ケイティ:以下同)

 それはさておき、本国UKではレーベル契約を持たないクイーンアドリーナ。その理由は?

 「第三者が自分の作品の権利を持っていたりすると、何も実現できないように思えるし、自分の運命も自分でコントロールできなくなるの。アーティスティックな部分ですらコントロールできないことも多いわ。だからレーベル契約をしないと決めたのよ。年齢を重ねると、こうしたやり方はアーティストとしての精神衛生上とても必要だと思う」。

 ラフな質感の『Ride A Cock Horse』からは〈裸のクイーンアドリーナの凄味〉が伝わってくる。最後に「年内にはもう一枚アルバムを発表したい! 今度は新曲を作ってね」と語ったケイティ。そちらも楽しみだ。

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掲載: 2008年03月13日 00:00

更新: 2008年03月13日 17:29

ソース: 『bounce』 296号(2008/2/25)

文/宮原 亜矢