インタビュー

FUNKIST

グローバルなライヴ活動で眺めた雄大な景色にインスパイアされ、太陽のように陽気な音楽が誕生。この音と情熱はきっと世界を繋ぐ!


  2001年の結成以来、生粋のライヴ・バンドとして国内だけでなく海外でのツアーも数多く経験してきた7人組、FUNKIST。インディーでの活動を経て、昨年7月にシングル“my girl”でメジャー・デビューを果たした彼らが、待望のメジャー・ファースト・アルバム『SUNRISE 7』を完成させた。全曲の作詞/作曲を手掛けるヴォーカルの染谷西郷(:以下同)は、「ファースト・アルバムにして、ベスト・アルバムを作ることができた」と目を輝かせて話す。

「昔からやっている曲もあれば、アルバム用に作った曲もあるけど、どれもライヴでやっているという共通点があって。僕らの曲はライヴのなかでどんどん変化していくんです。その結果、どれも〈これがFUNKISTの曲です!〉と胸を張れる仕上がりになりました」。  

 ヴォーカルとギター2本、ベース、ドラムスにパーカッション、フルートという編成から生まれるのは、ロックやレゲエ、ラテン、アフリカ音楽までを内包したオリジナル度の高いアンサンブル。楽曲ごとに変化するアレンジの柔軟さも、FUNKISTサウンドの特徴のひとつだ。さらに本作では東京スカパラダイスオーケストラのメンバーがゲストで参加するなど、サウンドの幅をこれまで以上に広げている。

「過去に作った曲については、〈当時はできなかったけど、いまならできることに挑戦したいね〉と話し合ったんです。例えば2度目の録音になる“GO NOW”では今回絶対にスカパラさんとコラボがしたい、と。もともとスカ・ビートの曲で、ホーンを入れたいという思いはあったけど、当時はそういう繋がりもなくて。ようやく夢が実現しました」。

 父が日本人、母が南アフリカ人というルーツを持つ染谷。2010年には南アフリカでサッカーのワールドカップが開催される予定であり、サッカー・ファンでもある彼は「日本と南アフリカの橋渡し役を果たしたい」と意気込む。バンドにおいても、染谷の伸びやかな歌声とオーガニックなサウンドが響き合う様子は、まさに国境を超えたスケールを感じさせる。

「アフリカやインドなどをツアーで回った体験は、僕らの音楽性にも出ていると思います。メンバーの誰かが〈この曲には大きな海が見える〉と言い出せば、アフリカの海を意識したメロディーやリフを入れたりして。そして、それをせ~のでいっしょにレコーディングしていく。7人が同じ瞬間に、同じ〈景色〉を見ながら音を鳴らしたのが今回のアルバムです。7人の情熱や感情が、スピーカーから聴こえるといいですね」。

▼FUNKISTの作品を紹介。

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掲載: 2009年03月12日 14:00

更新: 2009年03月12日 17:53

ソース: 『bounce』 307号(2009/2/25)

文/神谷 弘一