TV Animation BLEACH 『BLEACH BERRY BEST』
日本最大の発行部数を誇るコミック雑誌「週刊少年ジャンプ」上で
「BLEACH」の連載がはじまったのは、01年8月のこと。
来年で連載10周年を迎えるメモリアル・イヤーの2010年、「BLEACH」にとびっきりの
コンピレーション・アルバムが登場。
これまで「BLEACH」が歩んできた道程と、これから目指す地平――その分岐点が、ここにある。
TVアニメーション「BLEACH」の主題歌12曲を収録したコンピ集『BLEACH BERRY BEST』。記憶に残る名曲の数々がこの1枚に――
「BLEACH」をご存じない読者のために、まずは簡単な作品紹介から
――死神の力を手にした少年・黒崎一護と、死後の世界<尸魂界(ソウル・ソサエティ)>からやってきた
死神の少女・朽木ルキアが織り成す剣戟アクション。
今年で連載10年目に突入、これまで刊行されたコミックスは47巻、累計6,700万部を達成(10年11月現在)。
TVアニメは連載4年目の04年10月から放送開始。10年12月で放送回数300回を突破、
「ONE PIECE」や「NARUTO」と並ぶ、週刊少年ジャンプの看板作品――である。
そんな「BLEACH」の主題歌コンピ・アルバムである。ただのアルバムで終わるはずがない。
どうやら「BLEACH」の主題歌には「実力派アーティストの楽曲を必ず起用すべし」との
暗黙の掟が存在するようで、歴代の主題歌アーティストをみると
その錚々たる顔ぶれに驚かされる。
06年12月に、主題歌コンピ第1弾『BLEACH THE BEST』がリリース、
続く08年12月にはコンピ・アルバム第2弾『BLEACH BEST TUNES』が発売された。
ORANGE RANGEやUVERworld、SunSet Swish、YUI、ASIAN KUNG-FU GENERATION、
Aqua Timez、サンボマスター、いきものがかりなど、ビッグネームが燦然と名を連ねたこのアルバムは、
2枚連続で日本ゴールドディスク大賞<アニメーション・アルバム・オブ・ザ・イヤー>を受賞している。
この異例の大ヒットの原動力となったのは、アニメ「BLEACH」のファンからの支持はもちろん、
確かな音楽性に裏付けられた参加アーティストの実力、さらにはアニメの枠にとらわれない
音楽制作陣の挑戦的な姿勢そのものなのだろう。
そしてそのスピリットは、今も脈々と「BLEACH」に受け継がれている。
今回3枚目となる主題歌コンピ『BLEACH BERRY BEST』に収められているのは、
08年11月14日放送の190話から10年10月5日放送の291話までのオープニング&エンディング・テーマ。
まずはオープニングを飾った“Velonica”Aqua Timez、“少女S”SCANDAL、
“アニマロッサ”ポルノグラフィティ、“chAngE”miwaの4曲。
1つのオープニング曲に2曲のエンディング・テーマがあてられるのがこれまでの定番。
“ヒトヒラのハナビラ”ステレオポニー、“Sky chord ~大人になる君へ~”辻 詩音、
“君を守って 君を愛して”サンボマスター、“Mad Surfer”浅井健一、“さくらびと”SunSet Swish、
“旅立つキミへ”RSP、“STAY BEAUTIFUL”Diggy-MO'、“echoes”universeの8曲のエンディングを収録。
加えて、08年12月に公開された劇場版「Fade to Black 君の名を呼ぶ」の主題歌
“今宵、月が見えずとも”ポルノグラフィティも特別収録。
以上に並べた楽曲群をざっと眺めただけでも、アニメ「BLEACH」の本気さと熱の入れようが伝わってくるだろう。
さらに、期間生産限定盤に同梱される特典アイテムも見逃せない。
ノンクレジットのオープニング&エンディング映像を収録したオリジナルDVD、
原作:久保帯人の描き下ろしイラスト&直筆コメント入りブックレット、5枚組の美麗ビジュアル・ピンナップなど、
「BLEACH」ファンには見逃すことのできない仕様になっている。
さらに来年連載10周年を控える「BLEACH」の快進撃はこれだけにとどまらない。
このコンピアルバムの発売に前後して、「BLEACH」関連アイテムの発売ラッシュが続く。
11月24日に発売されたアニメDVD「BLEACH ジャンプアニメツアー 2004&2005」に続き、
歴代主題歌をアニメ出演声優陣がカバーする超意欲作『ブリコン ~BLEACH CONCEPT COVERS~』が
12月15日に発売。(選曲&キャスティングが秀逸。“*~アスタリスク~”黒崎一護、“千の夜をこえて”朽木白哉&阿散井恋次、
“一輪の花”藍染惣右介&雛森桃、“TONIGHT,TONIGHT,TONIGHT”更木剣八、“Life is Like A Boat”涅マユリ&涅ネム、
“サンキュー”東仙要&檜佐木修兵、“HANABI”日番谷冬獅郎&松本乱菊、“少女S”朽木ルキア&井上織姫など)。
そして12月4日に公開を迎える劇場最新作「地獄篇」の
サウンド・トラック『劇場版BLEACH 地獄篇 Original Soundtrack』の発売と、関連アイテムが続々リリース予定。
「BLEACH」10周年を華々しく彩るアイテムが目白押しだ。
これまで「BLEACH」が辿ってきた10年の道程。
ひとつの区切りとなるこの節目の年にリリースされる『BLEACH BERRY BEST』は、
これまでの「BLEACH」とこれからの「BLEACH」を繋ぐ、ひとつのターニングポイントになるのかもしれない。
記憶に残る懐かしいメロディが、当時の思い出を鮮やかに蘇らせるように、「BLEACH」もきっとかつてを懐かしく思い出す――
そんな記憶の一部分になる。これからの10年に思いを馳せて。「BLEACH」の挑戦は、これからも続く。
■NEW Album『BLEACH BERRY BEST』……Now on sale!
SONG LIST
01.Velonica / Aqua Timez
02.ヒトヒラのハナビラ / ステレオポニー
03.Sky chord ~大人になる君へ~ / 辻詩音
04.少女S / SCANDAL
05.君を守って 君を愛して / サンボマスター
06.Mad Surfer / 浅井健一
07.アニマロッサ / ポルノグラフィティ
08.さくらびと / SunSet Swish
09.旅立つキミへ / RSP
10.chAngE / miwa
11.STAY BEAUTIFUL / Diggy-MO'
12.echoes / universe
13.今宵、月が見えずとも / ポルノグラフィティ
記事内容:TOWER 2010/12/5号より掲載