インタビュー

2PM 『Take off』

 

 

 

遂にアジア最強のボーイズ・グループ2PMが、初の日本語シングルで日本で本格的に“Take off ”!
その活動に本腰を入れる。「チムスンドル(野獣アイドル)」のイメージとパフォーマンスに裏打ちされた力強さ。
しかしそこに隠された繊細な彼らの<心>が見えてくるシングル“Take off ”は、2PM自身へのエールでもあった。

 

 

「この曲がみなさんにとっての<魔法の言葉>になれたら嬉しいです」(チャンソン)

  この、いつになく速い心の鼓動(“Heartbeat”)をどう伝えれば良いだろうか。
たった今2PMの日本デビューシングル“Take off ”を聴き終えた。
そして、嬉しかった。いったいこの爽快感はなんだろう。
韓国を代表するボーイズ・グループ2PM。こう彼らを書き表したところで、
その凄さは果たして伝わるだろうか。
なぜなら、もうこの表現は何度も使い古された、ありふれたフレーズだからだ。
なので、あえて表現しよう。アジア最強のボーイズ・グループであると。

 

08年9月にデビュー以降、韓国をはじめアジア各国で数多くの音楽賞を受賞し、
09年には、韓国音楽界最高の名誉の1つといわれる「Mnet Asian Music Award(MAMA)」で、最高賞となる「Artist of the year」を受賞し、頂点に上り詰めた。
次々と新人がデビューし、アイドル戦国時代と言われる07年以降の韓国において、
頂点に上り詰めることもさることながら、頂点に居続けることの難しさは、
アイドルたち自身が一番理解しているに違いない。

 

では、彼ら2PMは、なぜその2つを達成できたのだろうか。
その秘密は、<チムスンドル(野獣アイドル)>というコンセプトに基づいた、
ブランド形成をしっかり出来ていたことにある。
表面的な力強さだけでなく、その切ない詞の世界を表現したR&Bをベースとした
骨太のサウンドは、韓国のマイケル・ジャクソンとまで表され、
ウィル・スミスなどのアメリカのアーティストとも数多くの作業を行ってきた、
「The Asiansoul」ことJ.Y. Parkだからこそ生み出すことの出来た、哀愁あるグルーヴ感と表現すべきか。
つまり世界共通言語である<愛>というフィルターを通し、
韓国男性の持つ表面的な強さと、歌の世界で描かれる男の<弱さ>というギャップが、
まだ20代前半のメンバー6人から感じさせられるという魔力に、多くの女性がハマってしまうのである。

 

 そんな彼らがついに昨年末、日本上陸を果たし、両国国技館で行われた日本デビュー後初となるショーケース・ライヴに、延べ25,000人のオーディエンスを集める結果をもたらした。
そのステージで見せたパフォーマンスは、テギョン、ニックン、ジュノ、ジュンス、ウヨン、チャンソンというメンバー1人1人が、まるでオーケストラにおける楽器の1つ1つによって、ファンという指揮者によってセレナーデを奏でているようだった。
 

 

 

 

 

 

では、初の日本語詞シングルである“Take off ”で、彼らはいったい何を表現し、
そして何をリスナーに伝えようとしているのだろうか。ファンにとっては気が気でなかっただろう。
しかし、完成したその曲は、良い意味で予想を裏切り、軽快なシンセのシークェンス・ビートに乗せて、
大空を羽ばたいていくようなスケールの大きな彼らのハーモニー……。
そう、そこには彼らの「未来予想図」が描かれていたのだ。

 

「今まで2PMは切ない曲を歌うことが多かったので、歌っている僕らにとっても、とても新鮮なんです(ジュノ)」
「新しい始まりを感じさせる、楽しくなるようなビートとメロディ(ニックン)」
そして 「殻を破って新しい未来へ飛び立つイメージ(ジュンス)」
と、シングル“Take off”のイメージについて語る彼ら。 そう、世界第2位という日本の音楽市場での
新たなるチャレンジに対する、彼ら自身の第一歩を表現した、そんな「応援歌」に仕上がっていたのだ。
もちろん 「曲に込めたメッセージがちゃんと伝わるのか不安でした(ニックン)」という想いは本音だろう。
しかし「スタッフの方に発音を何度もチェックして頂きながらレコーディングをしました(ウヨン)」という努力は、
しっかり評価されるべきレベルに達している。
そして、何よりも2PMのメンバー全員がこの曲を楽しんでいる様子が見えてくる。

「明るい雰囲気と一緒に踊りやすいキャッチーな振り付け(テギョン)」

「一緒に踊ることで、より楽しんで頂けると思います(ウヨン)」
という<出発>を表現したというダンスは、曲と併せて必見。

 

 そんな彼らの新しい“Take off ”は、全国Zepp Tourという嬉しいステージと共に始まる。
「なぜ僕たちが<野獣アイドル>と呼ばれるのか、その理由を感じて頂けると思います(テギョン)」
「2PMがどういうアーティストなのか、お見せしたいです(チャンソン)」
と語るそのステージは、韓国ではアリーナ会場のような大きなステージで展開されてきたが、
2,000人規模の会場であるZeppではより身近に彼らを、そして、ほとばしる汗まで体感できるはず。
やはりその躍動感を感じずに2PMは決して語れない。

 

 東日本大震災の影響で来日を見送る外国人アーティストが多い中、
北は北海道・札幌から南は九州・福岡まで、全国のファンに直接会いに来てくれることも嬉しいところ。
閉塞感のある今の日本にきっと大きな<力>を与えてくれるに違いない2PM。
チャンソンは(“Take off”の)歌詞の中に「強い勇気になる魔法の言葉」という
フレーズがあるんですが、この曲がみなさんにとっての<魔法の言葉>になれたらと嬉しいです」
という。
今の日本にこの2PMからのメッセージは、偶然の中の必然だったのかも知れない。
「君と出会ったのはただの偶然じゃない。 これを運命とよぶんだ。(“Take off”より)」
この記事を読んだあなたは、2PMとの運命的な出会いを果たしてしまったようだ。 

 

 

 

 

  

 

■NEW SINGLE 『Take off』……Now on sale!

SONG LIST……

01.Take off
02.Heartbeat-Japanese ver.-
03.Take off (without main vocal)
04.Heartbeat-Japanese ver.- (without main vocal)
※期間限定盤のみ下記楽曲も収録
03.Take off -TV size ver.-
06.Take off -TV size ver.- (オリジナル・カラオケ) 

 

■PROFILE…2PM (ツーピーエム)

08/9/4に韓国ミュージック・シーンへ彗星のごとく現れた
<野獣系>アイドルグループ。
本国では絶大な人気を獲得し、日本のK-POPファンからも大きく支持されている彼らが
今年5月、最強の新曲“Take off”を引っ提げ遂に日本デビュー!

 

   
記事内容:TOWER 2011/5/20号より掲載

カテゴリ : COVER ARTIST

掲載: 2011年05月20日 12:00

ソース: 2011/5/20

ラジオDJ/古家 正亨