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インタビュー

SEKAI NO OWARI 『INORI』

  

 

 

 SEKAI NO OWARIの新しい始まり、それはきっと僕らと音楽の新しい関係の始まりだ。


 

今の時代、記憶に残るものは記録だという。
しかし、そんな中だからこそ記憶に残る本当のポップミュージック・ストーリーを
綴り続けるバンドがいる。
それが「世界の終わり」、あらためSEKAI NO OWARIだ。 

 

 バンド結成と共に、まずは自らライヴハウスを作り、そこを根城にして共同生活を始めた。
そんなおよそ東京らしからぬ発想の中から純粋培養されたアルバム『EARTH』は、
インディーズでありながらメジャーも羨む大ヒット。
彼らの終わりから始まる物語、弱者に光注ぐ希望の凱歌は、あっという間に世代を超えた
新しきスタンダードとなった。

 

 フェス、街聴き、今やいろいろな音楽の楽しみ方があるが、SEKAI NO OWARIの音楽は
一対一の関係を音楽に求めるすべてのリスナーに圧倒的なリアリティと勇気を注ぐ、幸福なる事件となった。

 

 そんな2010年を終えて、彼らは初めて充電した。
共同生活の中で肉も食えずにもやしだけで我慢する日々をおくることもあった4人は、
いきなり多くのファンや名声に恵まれ、スタッフの数も増え、限りなき可能性が生まれると共に、
終わりなきストレスと徹夜続きで付き合う日々も生まれたらしい。

 

そこから新しい扉を開こうと歌い鳴らすのが、トリプルリードシングル「INORI」だ。
今回からメジャー進出となる中、3曲すべての作曲者が違うメンバーとなっている
「INORI」は、虹色のメロディとメッセージを放っている。
「悲しみのない世界であなたを愛せるのかな」と、今までの彼ららしからぬ無垢な言葉を
大陸的なメロディに乗せる“花鳥風月”。手に入らぬ永遠へ想いを馳せた“不死鳥”。
そして正義という大義名分の怖さについて綴り、震災後に初期衝動的に生まれた“Never Ending World”。
3曲とも、2011年という時代の転換期に新しいフェーズを示す4人の意欲が溢れ出た新音楽だ。

 

 SEKAI NO OWARIの新しい始まり、それはきっと僕らと音楽の新しい関係の始まりだ。

 

 

■NEW SINGLE……『INORI』 8/17 on sale!

■SONG LIST

01.花鳥風月

02.不死鳥

03.Never Ending World

 

■ PROFILE… SEKAI NO OWARI(セカイノオワリ)

昨年、突如音楽シーンに現れた深瀬慧(Vo./Gt.)、中島真一(Gt.)、藤崎彩織(Pf.)、LOVE(DJ)の4人からなるバンド。
昨年限定シングル「幻の命」、1stアルバム『EARTH』をリリース後、破竹の勢いで音楽シーンにその存在感を現している。
今年11月には初の日本武道館公演も決定し、今一番勢いに乗っているアーティストである。
 

 

   
記事内容:TOWER 2011/8/05&20合併号より掲載

カテゴリ : HOT PICKS

掲載: 2011年08月05日 12:00

更新: 2011年08月05日 14:19

ソース: 2011/8/5&20合併号

TEXT:鹿野 淳(MUSICA)