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インタビュー

Tomoya.S×RUSSELL LISSACK―― 一発録りによるエモーション



一発録りによるエモーション



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――この曲には、ラッセルさんはどのように関わってるんですか? ライヴのときのようにギタリストとして?


Tomoya.S「そうですね。ドラムとベースと3人のギター、曲のアタマから最後までいっしょに演奏してるので、5人のバンドみたいな感じでした」


ラッセル「ブロック・パーティのときには個々でレコーディングしていくから、〈いっせーのせ〉でやったのは個人的にもいい体験だったよ」


――ということは、一発録りですか?


Tomoya.S「一発録りですね」


――では、本当にライヴ感もあるし、っていう。


Tomoya.S「そうですね。重ねてレコーディングしたほうがいい場合もあるんですけど、今回はみんなでいっしょに演奏することで、エモーショナルなテイクがちゃんと録れたんじゃないかな、と思います」


――ラッセルさんのパートは、ご自身で考えてらっしゃる?


Tomoya.S「ほとんど考えてくれて。でも相談してくれるので、これはこっちのほうがいいかもしれないけど、それはいいアイデアだからそのままやってほしいな、とか伝えて」


ラッセル「チームワークで成り立ったものだと思うよ。個人的に作ったっていうんじゃなくて、みんなで相談し合って出来上がったもので」


――ラッセルさんは、この曲を初めて聴いたときどのように捉えましたか?


ラッセル「半年前にもいっしょにレコーディングをしていて、その前に初めてHeavenstampの曲を、まあデモの状態なんだけど、何曲か聴かせてもらって。確か、そのなかに“Waterfall”が入ってたんだよね。で、実はそのとき聴いたなかでいちばん好きだなって思った楽曲なんだ。最終的にはこの曲をいっしょにレコーディングすることができて、すごく嬉しいよ」


――どういうところが好きでした?


ラッセル「とても感情がこもっていて、壮大な感じがいいなって思ったのがひとつ。あと、やはりTomoyaと僕って音楽に対する感じ方、持っている耳が似てるみたいで、彼が弾いているメロディーを聴くと、それに対して僕のなかから何かがすぐに湧き出してくる、っていうところがあって。そういう意味でもこの曲は特にいいな、っていうふうに思ったんだ。Tomoyaと僕は、もう兄弟だと思う(笑)」


Tomoya.S「ありがとう(笑)。僕もまさにそういうふうに思います。ブロック・パーティのCDを聴いたとき、この人は似てるな、って思いました」


ラッセル「言葉の壁はもちろんあるけど、すぐにわかり合えるっていうところはあるよね」



音楽での会話によるマジック



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――では、今回のレコーディングもすんなりと。


ラッセル「今回は2回目のレコーディングで、前回よりもお互いのやり方がわかっていたから、よりスムースにできたかなって思う。あと、いっしょにプロデューシングをしたジェイミーが昨日の夜に言ってたんだけど、Heavenstampのみんなはすごくポジティヴだな、と。イギリスでレコーディングするとみんな結構ふてくされたりするので、本来ならレコーディングに集中しなきゃいけないのに、いろんな人を宥めたり、やる気を起こさせるのに時間がかかるんだ。でも、Heavenstampのみんなとやってると、例えば言い争いとかそういうこともないし、すごくポジティヴに協力し合っていて。そういうところが特にスムースにいった要因かなって思うね」


――Tomoyaさんは、今回のレコーディングで印象に残っているようなエピソードはありますか?


Tomoya「すごく印象的で良かったのが、“Waterfall”の最後のコーラス・パートのところ――サビのところにもうひとつギターを加えたいな、と思ったときに、ラッセルのギターのほうがたぶんそのイメージに合ってるから、ラッセルに演奏してほしいって伝えたんですね。それで〈こういうふうに弾いたらどうだろう?〉って弾いてみたら、ラッセルがそこからインスピレーションを受けて自分で考えたフレーズを弾きはじめて、最終的にはラッセルのアレンジが加わったヴァージョンに繋がって。その過程を録音したパートがあるんですけど、これは本当にマジックだな、って思いました」


ラッセル「その“Waterfall”の最後のサビの部分、やっぱり何か加えようって話になったときに、僕自身のなかにもちょっとアイデアはあったんだけども、そこにいいアドヴァイスをくれたのがTomoyaで。まさしく音楽で会話してるって感じで、お互いに音を出しながら意見を交換していって、そこに僕のアイデアも加わっておもしろいものが出来上がったんで、そういうふうにアイデアを出し合えたのは、僕も本当に良かったなって思う」


――あとレコーディングと言えば、前回はゲーム音楽のギター・バトルをされたそうですが、今回も?


Tomoya.S「今回もギターでやりましたよ。ラッセルのためにもっとクォリティーを高くしなきゃいけないと思って、サントラを聴いて、止めて、〈この音だな〉って確認しながら練習して」


ラッセル「成長したのがよくわかったよ(笑)」


――スケジュールはタイトだったと思うんですが、そこはしっかりやってるんですね(笑)。


Tomoya.S「はい(笑)。日本に来た日だっけ? ストリート・ファイターもやったよね」


ラッセル「そうそう。初日の夜に、ゲームセンターでストリート・ファイターをやって。そのときは2勝2敗だったんで、明日イギリスに帰るんだけど、その前にどっちが勝者なのか決着をつけたいね(笑)」


カテゴリ : .com FLASH!

掲載: 2011年10月05日 18:03

更新: 2011年10月05日 18:03

インタヴュー・文/土田真弓