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インタビュー

INTERVIEW(4)――まだ泣いちゃいけない



まだ泣いちゃいけない



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――最近のいい流れについては、ご自分としてはどう思ってますか?

Nao☆「1回いい流れが来たと思っても……」

――何度もなくなってますからね。

Nao☆「何度も落ちて、またチャンスがあって。私、すっごいうれしくて泣いたんですよ。〈やっとNegiccoにもチャンスがきたんだ、有名になれるんだ!〉って思って。だけど、そのチャンスが流れてしまうことになって。もう絶対に泣かないって思ったんですよ」

――それはいつのときですか?

Nao☆「ある方に出会ったんですよ。それで芸能界の話とかいっぱいしてくれて、TVに出られるような雰囲気とかもいっぱいあって」

――つまり、〈オレ、けっこう力あるから〉的な人が見い出してくれて。

Nao☆「でも、なんかそれが変な話になったり、勝手にひとりメンバーを増やそうとしてたり、名前を変えようとしたり、ネギを持つなって言われたりして」

――この大人を信用していいのかどうかってことになって。

Nao☆「そうなってきて。で、私たちもその人とやりたくないからっていうことで話が流れて。きっと、いろんな方がいい話をくださったりするのも、事務所の温かさだったり、そういうのがないと嫌なのかなっていうのがあって、その人とやったらダメだなと思って。最初はすごい嬉しくて泣いたんですけど、もうダメだと思って。感動とかそういう涙はいいんですけど、喜びの涙は武道館に立つまで流さないと思って」

――いつチャンスがなくなるかわからないんだから、まだ喜ぶな、と。

Nao☆「ホントにドカンと来て、〈やったー! 自分たちはもうPerfumeだぞ!〉って言えるぐらいになるまでは……」

――調子に乗っちゃダメだ、と。

Nao☆「うん、調子に乗らないって決めたんですよね」

――T-Paletteと契約したぐらいでは、まだ泣かないっていう。

Nao☆「もっとがんばって、ホントに踏ん張って、みんなが涙を流して喜べるぐらいになるまで泣かないと言っておかないとって思ってます」

――それぐらいうまくいって、ご家族が祝福した瞬間に号泣するわけですね。

Nao☆「はい。……あれ、なんていうんでしたっけ? 母にもよく言われてる言葉があって」

――でも、忘れてる(笑)。

Nao☆「あっ! 〈恩を仇で返すな〉ってよく言われてて。だからホントに自分たちのためにスタッフさんとか、すごい方が一生懸命動いてくださったりしてて、豪さんも手伝ってくださってるし、だからホントにみなさんが〈Negicco、やったー!〉って言えるぐらい大きくならないと、それは仇で返すことだって私は思っているので」

――単純に苦労が報われてほしいっていうだけなんですよ。大成功しすぎたら、それはそれで大変そうに見えちゃうことがあるから、9年間がんばってよかったなって思えるように。

Nao☆「はい。Perfumeさんの後を継ぎたいんですよね。いまAKBさんの時代って言われてますけど、Negiccoの時代になったらいいなと思って」

――AKBぐらいまで売れたらまた大変ですよ、心労とか。前田敦子さんとか確実にボロボロですからね。

Nao☆「ああ、『情熱大陸』を観てて、ヤバいなと思いました」

――本人が「私、鬱です」って言ってるぐらいですからね。自分の悪口がどこ見ても書いてあるような状況じゃないですか。さらには忙しい、寝れないで、それは病みますよ。

Nao☆「そうですよね。いま(11年12月末)ずっと東京にいて、〈10日間仕事続きで疲れた〉なんて言ってられないんだなって思って。でも、自分たちもバイトしながらというすごい切ない環境で」



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――保母さんのバイトは辞めたんですよね?

Nao☆「10月いっぱいで辞めました。ホントに私たちのめざしてるところは、Negicco一本でがんばりたいっていうところだし。だからいま、この環境がすごく幸せで。毎日Negiccoの仕事だったらいいなって思ってたことが、10日間も続いて」

――〈東京で10日も仕事があるなんて!〉っていう。

Nao☆「はい、信じられない状況で。しかも今日みたいな、こんなすごいことになってて感動して泣きそうになったんですけど、まだ泣いちゃいけないから」

――まだまだですよ! 頂点はここじゃないです!

Nao☆「こういうことが毎日続いて、みなさんが応援してくれてるから、そのみなさんが喜べる、誇れる存在になったらいいなって思います」

――お兄ちゃんも喜びますよ。

Nao☆「そうですね。だから私もAKBさんと友達になるぐらいの勢いで」

――友達ですか(笑)。

Nao☆「フフフフ、〈家に連れてきて〉って言われてるんですよ」

――ああ、それは大変ですよね。

Nao☆「はい、だからまずはそれをがんばりたいなって」

――いっしょにどこか行くぐらいならともかく、実家に連れて行くにはよっぽどの友達にならないと。

Nao☆「新潟ですからね(笑)」

――でも、それが叶ったらいいですね。

Nao☆「はい、叶ったら最高です!」

――親孝行&きょうだい孝行というか。

Nao☆「兄が体験できないいろんな部分を、逆に私がそれを家に持ち帰ってあげたいなって」

――応援します!

Nao☆「ありがとうございます(笑)」


*次週はいよいよ最終回! ついに3人が勢揃いするよ!


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掲載: 2012年02月15日 17:59

更新: 2012年02月15日 17:59

インタヴュー/吉田豪 撮影/成清徹也