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インタビュー

Def Tech 『GREATEST HITS』

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 まさにあの曲この曲が甦る、Def Tech待望のベストアルバムである。
彼らはシングルをリリースしないユニットなのだが、こうやって年代順に並べられた曲を通して聴いていると、
この7年間の自分の人生を振り返ることもできるような、名実共に<みんなの歌>になった曲が並んでいる。

「僕らは本当に音楽で世界を変えられるのか? 変えようとするために闘う、
その姿勢はまったく変わってない」(Micro)

 Micro「最初はまったく出す気はなかったですね(笑)。

ベストアルバムなんて生涯を終えてから勝手に事務所が出すものだと思ってましたから(笑)。

でもCDというメディアがいずれ変化していって、ダウンロードとか、

 目に見えないものに音楽がなっていくだろうと。

そう考えると今この時期にこういう形でパッケージとして

今までのアルバムの中の曲をまとめるのは大事なんじゃないかな? と思ったんですよね」



Shen「Def Techの曲には光と影の両方があるんだなって、

こうやってまとめたから自分らで気付けたしね。

それでも『Catch The Wave』の後で解散して、

あそこで本当に終わってたら、
こういうベストもなかったと思う。

あそこまでの2人を無理矢理まとめてもカッコ悪いしね(笑)」



 Micro「情けないよね、そんなベストアルバムなんて。

でも僕らは今こうやってもう一度やるという奇跡のような機会に恵まれて。

リリースとしては7年間にわたるものになっているけど、ここには怒りも哀しみも全部詰まってる。

誰にとっても本当に激動の7年間だったじゃないですか?

その自分の7年間を振り返れるためにも、年代順に並べたんですよね」


 

今なお流れた瞬間に体の中からエネルギーと血が湧いて出てくるような清々しさと衝動を覚える“My Way”。

この曲を聴いた瞬間を、僕らは今も忘れない。当時は何の後ろ盾もなかった2人が

インディペンデントなレーベルから<この曲を含めたアルバムをドロップした直後から、

彼らはいきなり現象となり、音楽シーンの最大の話題になっていった。

なんせ、リリース直後は1,000枚も売れていなかったアルバムが、

その4ヶ月後にはチャートのトップに駆け上がっていたのだ。

インディーズでありながら230万枚を超えるヒットをおさめた彼らの処女作『Def Tech』は、

まさに事件であり奇跡そのものだった。


Micro「たしかにあれは僕らの最初の奇跡だったと思います。

でも最初の頃なんて、声のビブラート(声を震わして唄う事)のかけ方とか知らなかったですから(笑)。

『Catch The Wave』までの曲と今の曲では全然歌い方も声も違いますよね。

生まれ変わったみたいだ、まさに(笑)」


 

その後も『Catch The Wave』まで怒濤の攻めをポップシーンに対して果たしてきた2人は、

その後突然解散してしまう。


Shen「あの時の気持ちは“Golden Age”という曲の中で全部唄えたんです。

毎日ずっと悩んで、誰といても一人だと思ってた。

頭の中はウソだらけ、僕の世界は凄く冷たくなっていき、ずっと風が吹いていた―――って、

まさにそんな感じだった」



Micro「当時は一旦辞めざる負えなかったんですよね。僕自身も壊れそうで、Shenも壊れそうだった。

あの頃の僕らはどうしようもなく売れてたし、そんな高いところから飛び降りるのはとても痛かったんだけど、

あのまま続けていたら、怪我どころじゃなくてもっと大変な事になっていた気がします」




Shen「見失ったよね。自分のルーツが何だったのかすら忘れたから(笑)。

でも今はこの一曲で誰かを助けられたとか、そういう言葉が僕らに届くんですよ。

だからね、もう一回一緒にやれてよかったと、心から思えてる」



Micro「あの頃までの僕らは、怒りでしか音楽やってなかった。

でも結局僕らはあの頃からずっと本当に音楽で世界を変えられるのか? という事だけに

アプローチしていて。今はShenにも子供が生まれたりして怒りだけの音楽じゃなくなったけど、

でも世の中を変えようとするために闘う、その姿勢はまったく変わってないんです」



Shen「今って自由な表現、いい表現をしずらいよね。

だったらその自由でいい表現をDef Techがやっていかないといけないと思う」


 

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最終曲“4 Eye, for You”はこれからの彼らの希望と指針が響く新曲だ。

<苦しい時はこの暗闇が永遠に続くような気がする けど降り止まない雨 明けない夜はない 冬は必ず春となる>

――ダブステップにのせて無条件にアガる曲の中で彼らがそう歌い放つ今、まさに未来は僕らの手の中にある。

そのためにもDef Techクが2人っきりの革命を果たして来た証としてのこの『GREATEAT HITS』に、

まずは心を傾けて欲しい。

 


 


■New ALBUM……『GREATEST HITS』4/18 on sale!

■SONG LIST……

01.Vocaline(※新曲)

02.My Way(2005年ヨコハマタイヤ「DNA」CMソング)

03.Pacific Island Music

04.High on Life

05.Consolidation Song (LIVE MIX)

06.KONOMAMA Def Tech reintroducing RIZE

07.In Outside

08.Power in da Musiq ~Understanding(2005年全国JFL局「POWER OF MUSIC」キャンペーンソング)

09.Irie Got ~ありがとうの詩~(フジテレビ系「めざましテレビ」2006年テーマソング)

10.いのり feat.SAKURA

11.Catch The Wave (NEW MIX)(映画「Catch a Wave」主題歌)

12.Broken Hearts(TBSドラマ「ブラザー★ビート」主題歌)

13.Get Real(2006年 Sony Ericsson 「Music Hungry!」キャンペーンソング)

14.A-1

15.The Come Back

16.おんがく♬MUSIC

17.Rays of Light

18.Golden Age(TOYOTA「エスティマ」CMソング)

19.All That's In The Universe(TOKYO FM「Humanglobe Traveler」テーマソング)

20.4 Eye, for You(※新曲) 


【DVD】限定盤のみ

MUSIC VIDEOとLIVE映像を収録!!

01.My Way

02.High on Life

03.Lokahi Lani

04.KONOMAMA Def Tech reintroducing RIZE

05.Catch The Wave

06.いのり feat.SAKURA

07.A-1

08.The Come Back

09.Rays of Light

10.Golden Age

11.take it HIGHER!!

12.My Way (LIVE)

13.Deep Blue (LIVE)







■LIVE……Def Tech “UP” Japan Tour 2012

4/5(木) 、6(金)NHKホール

4/8(日) 愛知県芸術劇場大ホール

4/12(木) 渋谷公会堂

4/14(土) 福岡市民会館


※詳しくはHPにて。


■ PROFILE…Def Tech(デフ・テック)

 ShenとMicroの二人によるクリエイターユニット。

ヴォーカルだけでなく作詞作曲・アレンジ・プロデュースも自ら行う。

現在は全国ツアー "UP" Japan Tour 2012を敢行中。


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記事内容:TOWER 2012/4/5号より掲載

カテゴリ : COVER ARTIST

掲載: 2012年04月05日 12:00

ソース: 2012/4/5

TEXT:鹿野 淳(MUSICA)