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インタビュー

きゃりーぱみゅぱみゅ 『ぱみゅぱみゅレボリューション』



革命はいつも女の子が始めるけど、夢みたいな夢を持ってるから、いつも過激で楽しすぎる! きゃりーぱみゅぱみゅは急ぎすぎもしなければ、人類に絶望もしちゃいないのだ!



きゃりーぱみゅぱみゅ_A

いろんなことが、あっというまに

その名は『ぱみゅぱみゅレボリューション』。「ついに出来たー!!って感じです。やっと自分の曲がたくさん揃ってアルバムになるなんて! 嬉しすぎます!」と本人も待望だった、きゃりーぱみゅぱみゅのファースト・アルバムがいよいよリリースされました。昨年8月に登場した『もしもし原宿』でのアーティスト・デビュー以来、“つけまつける”“CANDY CANDY”という2枚のヒット・シングルを発表し、その露出も多方面で激しく増加しまくり。いまでは街を歩いていても、お茶の間でも、きゃりーに出くわさずにいるのは難しいほどの状況になっています。

——めまぐるしく状況が変わっていったと思いますが、この1年でいちばん楽しかった思い出は何ですか?

「楽しかったことはたくさんありすぎてわかんないです。いろんなことがあっというまに過ぎていって……でも印象に残っているのはLAでのライヴですかね」

——海外からの注目も凄まじいことになっていますね。

「嬉しいです! これまでLAと香港と上海でライヴをやらせてもらったんですけど、みんな私のことを知っていて、たくさんのお客さんが集まってくれて本当に嬉しかったです。曲も覚えて日本語で歌ってくれたり、踊ってくれたり。ライヴが本当に盛り上がって、感激しました。海の向こうであんなにも待っててくれる人たちがいるなんて素敵だなって思います」

——メディアで取り上げられる機会もいろいろ増えましたよね。ファンの方の年齢層や性別に変化や広がりは感じますか?

「いまは、本当に幅広いたくさんの人に聴いてもらえていて、ライヴやイヴェントをすると本当に老若男女という感じで来ててくれて、自分では驚きますね。会場はいろいろな人が混じり合っててちょっと異様かも(笑)」

——PVなどの衣装デザインにも関わっているそうですね。

「衣装はスタイリストさんと相談して、作ってもらってます。自分の意見も入れながらみんなで作品を作っているので楽しいですね」

——衣装でいうと、子供の頃からお好きだったというサメがアルバムのジャケにも登場してます。サメのいいところを教えてください。

「凶暴なところです。実際に人を襲ったりするのは恐ろしいと思うけど、強い感じがスキですね。映画の『ジョーズ』を観て怖かったのがトラウマになって以来、逆にハマってしまいました!」



みんなを驚かせたい

 ということで、そんなサメに守られた『ぱみゅぱみゅレボリューション』。サウンド面のクォリティーをガッチリ守るのは、もちろん中田ヤスタカ(capsule)になります。粒揃いの先行曲をはじめ、おゆうぎマナーな歌唱の背後で多彩なリズムが出し入れされる“みんなのうた”、昔のcapsuleも思わせる洒脱な“Drinker”、軽快なキャンディー・ハウスの“スキすぎてキレそう”、さらには「いままでにないメロウな曲で。難しかったです」とレコーディングの苦労を語るスロウ・ナンバー“おやすみ”などなど、どこを切ってもファンシーでオーダーメイド感の強い(歌詞における擬音語の多さもハンパない!)きゃりーならではの中毒性を備えた楽曲ばかり。メルヘンなイントロの表題曲から、和風の音色使いも効いた“ちゃんちゃかちゃんちゃん”での大団円まで、12曲のアトラクションが良い流れでパッケージされています。

——『ぱみゅぱみゅレボリューション』って何なんですか?

「タイトルは中田さんが考えました。わりとテキトーな感じで決めてましたね(笑)。でもすごく気に入っているタイトルです。本当に革命的な名作が完成しました!」

——レコーディング時の中田さんの感じは『もしもし原宿』の頃から変わりましたか?

「特に変わらずですけど、レコーディングに行くってよりも、毎回ご飯を食べに行くっていう感覚でした」

——前の取材では、そういう時の会話から歌詞が生まれてくるという話でした。今回も体温計をごまかしてズル休みする“おねだり44℃”はそういう感じがしますね。

「中田さんと〈子供の頃よくやったよね!〉みたいな話になったんです。そしたら中田さんがメモしてて、そのまま曲になって」

——自分で詞や曲を書きたいという欲はありますか?

「いつか書いてみたいけど、無理かなーって思いますね」

——いまは中田さんのほうが〈きゃりーの世界〉を音楽にするのが上手い?

「中田さんはやっぱ天才なので」

——特に気に入っている曲は?

「あえて選ぶなら、“ぎりぎりセーフ”ですかね。原宿の街が歌詞に出てきて、ウキウキします!」

——“ちゃんちゃかちゃんちゃん”がライヴのエンディングっぽかったり、全体的にライヴを想定したヴァラエティーや構成になっている気がしました。

「やっぱりアルバムじゃないとできないタイプの曲が入っていると思います。こんなにいろいろな展開があるので、ライヴが楽しみ!」

——ライヴといえば、6月からワンマンのツアーも始まりますね。

「まだまだ練習できてなくて、わかんないけど、セットや演出について作戦を立てていて、皆さんを驚かせたいなっていろいろ企んでいます!」

——周囲からマルチな活動を望まれる面もあると思いますが、自分では今後どの部分にフォーカスしていきたいですか?

「特に意識してないんですけど、自然とアーティスト活動がメインになってきてる気がします。ライヴをやってるときがいちばん楽しいですから。体力をつけて、たくさんライヴできるようになりたいです」



▼きゃりーぱみゅぱみゅの作品。

左から、2011年のミニ・アルバム『もしもし原宿』、2012年1月のシングル“つけまつける”、4月のシングル“CANDY CANDY”、6月6日にリリースされるDVD「きゃりーぱみゅぱみゅテレビJOHN!」(すべてunBORDE)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2012年05月23日 17:59

更新: 2012年05月23日 17:59

ソース: bounce 344号(2012年5月25日発行)

インタヴュー・文/出嶌孝次

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