松任谷由実 『日本の恋と、ユーミンと。』
日本のリスナーに愛されてきた45曲+プロコル・ハルムとの夢の共演が実現したユーミンのルーツ曲収録の40周年記念ベスト
松任谷由実のデビュー40周年記念ベストアルバム『日本の恋と、ユーミンと。』は荒井由実時代から現在まで、時代を越えて愛されてきたラヴソング45曲に加えて、彼女のルーツ曲“青い影”のプロコル・ハルムとの共演による新録を収録した作品だ。彼女の歴代のスタッフやレコード会社の女性社員がリスナーの立場にたって選曲しているとのこと。彼女はこうコメントしている。
「作者からすると少し面映いこのタイトルの奥にあるのは、<私の曲の主人公はいつもあなた自身なのです。>という気持ちです。いつの日か私の名前が忘れられても、いくつかの曲が<詠み人知らず>として見知らぬあなたに歌い継がれてゆく……それこそが私のゴールなのです」
このベストのもうひとつの特徴は“青い影”が収録されていること。13才の時にこの曲を聴いたことが彼女がシンガーソングライターになるきっかけとなったのだという。リスナーとしての彼女とアーティストとしての彼女が交錯する曲。アビーロードスタジオでプロコル・ハルムとともにレコーディングしているのだが、彼女の思いが加わることで特別な空気が漂う曲となった。あのオルガン、ピアノに彼女の声! “青い影”の影響が濃厚に感じ取れる“ひこうき雲”の次に“青い影”入ることで、音楽の連鎖の力も浮き彫りになっている。つまりユーミンの40年は彼女がこの曲に恋したところから始まったのだ
■LIVE……松任谷由実&プロコル・ハルムツアー
11/28(水)、29(木)パシフィコ横浜 国立大ホール
12/3(月) 、6(木)大阪国際会議場 メインホール
12/10(月)、11(火) 昭和女子大学 人見記念講堂
12/12(水) 名古屋国際会議場 センチュリーホール
※詳細はオフィシャルサイトにて。
■PROFILE……松任谷由実(まつとうや ゆみ)
1954年生まれ、東京出身のシンガーソングライター。1971年に作曲家としてプロデューを果たし、翌1972年に荒井由実として歌手デビューシングル“返事はいらない”をリリース。1976年にアレンジャーの松任谷正隆と結婚し、現在は松任谷由実として活躍。デビュー40周年となる今年、メジャーデビュー以降発表した全375曲の中から選りすぐりの45曲を最新リマスタリングで収録したベストアルバムをリリース!!
記事内容:TOWER+ 2012/11/10号より掲載