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インタビュー

でんぱ組.inc 『W.W.D/冬へと走りだすお!』



みりん、りさ、ねむ、えい、もが、ピンキー! 居場所を見つけた6つの光がひとつになるとき、ビリビリのでんぱが秋葉原からおーるおーばーざわーるど!!!



でんぱ組_A



赤裸々すぎる自己紹介

秋葉原から飛び出して日本全国、そして世界へと活躍の場を広げて快進撃を続けるでんぱ組.inc。ニュー・シングル『W.W.D/冬へと走りだすお!』は、その勢いをさらに加速させる、グループの新たな代表曲となる力を持つ作品となった。まずはメンバーの〈マイナスからのスタート〉が生々しく記された自叙伝な楽曲“W.W.D”の話から訊こう。

夢眠ねむ「6人の自己紹介ソングが欲しいっていうのは話に出てたんですけど、歌詞が赤裸々すぎて驚いて」

最上もが「でもメンバーにヒアリングみたいなのはなかったんですよ」

古川未鈴「レコーディング中に(プロデューサーの)ヒャダインさんとなにげなく話してたからかな?」

もが「すごい赤裸々だから、NGがないかチェックしてくださいって言われた」

ねむ「いじめられたこととかね。でも(相沢)梨紗ちゃんは逆にもっとお願いしたんだよね」

相沢梨紗「私のところはきれいめな言葉だったんです。だから、もうちょっと壊れたところを出して下さいってお願いしました。社長(もふくちゃん)に殻を破ったほうがいいって言われていて。〈梨紗ちゃん、本当は気持ち悪いし中二病じゃん〉って」

一同「あははは!」

藤咲彩音「みんなは根暗な部分が出てたんですけど、私の歌詞は明るい感じですよ。〈踊ってみた〉で……」

もが「NGワード消したり」

ねむ「タグ打ったりね。暗いよ十分(笑)!」

成瀬瑛美「そしたら私がいちばん明るく見えるかも。小さい頃に住んでたところが田舎で、観たいアニメが入らない地域っていう」

もが「第三者が見たら〈ああ、そうなんだ〉くらいかもしれないけど、えいちゃんは東京に対して憧れが強いんですよ。えいちゃんにしてみたら重い歌詞」

瑛美「よくわかってるね! でもネガティヴ・アピールしたいわけじゃなくて、みんな本当にそういう人たちなんです」

未鈴「こういうさらけ出した歌詞を歌うことで、同じ境遇に置かれてる子がちょっとでも勇気を持ってくれたらいいな」

ねむ「気持ちを異常に込めてるので伝わるんじゃないかと思います。電車で聴いても泣いたし。自分のとこじゃなくて、他のメンバーがでんぱ組.incになる前から出会ってたっていうところで〈わ〜ん、運命や〜〉って」

もが「改めて歌詞を読むと、出会うべくして出会った6人なんだって実感できます」



等身大の女の子っぽく

続いては“冬へと走りだすお!”について。こちらは彼女たちの名曲“くちづけキボンヌ”を生み出したかせきさいだぁと木暮晋也のコンビによる美しいナンバーだ。

もが「“くちづけキボンヌ”の時はぼくとピンキー!(藤咲)はいなかったんです。だからすごい羨ましくて。ライヴでやってても自分の曲じゃないような気がしてたんです」

ねむ「ジェラシンノスケめ!」

もが「もう、なんですか! だから今回、嬉しかったです。レコーディングは大変で泣きながらやったんですけど(笑)。しっかり歌うのが得意じゃなくて」

梨紗「そうそう、もがちゃん大丈夫かなって思ってた(笑)」

彩音「私はレコーディングがいつも最後なんですけど、もがちゃん今回も泣いてるかなー?ってスタジオに着いたらやっぱり泣いてました!」

瑛美「でもニュアンス出すのが難しかった。〈等身大の女の子っぽい感じで、素っぽく歌ってください〉って言われて。今回、2つの曲で歌い方をかなり変えてるんですよ」

ねむ「私はもう渋谷系が大好きすぎて、これに関しては本気で話すと長くなります!! オマージュの散りばめ方が流石! 歌う時にみんな苦労したって言ってますけど、私はかせきさんと小暮さんと笑い合ってました。〈ここ、これっすよね!〉〈ねむちゃん、わかってるね〉みたいな(笑)。かせきさんの“冬へと走り出そう”が大好きだったので、そのアンサー・ソングとして歌おうと思って歌いました」

未鈴「私、でんぱ組.incの初期メンなんですけど、初めてサイリウムを折ってもらえる落ちサビをもらえました」

一同「(拍手しながら)おめでとうございます!!」

ねむ「センターなんですけどね(笑)」

未鈴「私にはいままで回ってこなくて。レコーディングが上手くいったから採用してもらえたと思うんですけど、でもライヴで歌うとやっぱ緊張しますね。私にピンスポが当たる感じなんです……いやー、気分いいですね(ドヤ顔)」

ねむ「なんだその感想は〜〜(笑)!」

そんな未鈴ちゃんの見せ場もしっかりチェックしつつ、より大きく躍進していくであろう2013年のでんぱ組.incを見届けようではないか!



▼でんぱ組.incの作品と関連盤を紹介。

左から、2011年のミニ・アルバム『ねぇきいて? 宇宙を救うのは、きっとお寿司…ではなく、でんぱ組.inc!』、2012年のシングル『でんぱれーどJAPAN/強い気持ち・強い愛』『キラキラチューン/Sabotage』、現6名ヴァージョンの“くちづけキボンヌ”を収録したコンピ『LOCAL IDOL BEST!』(すべてMEME TOKYO/トイズファクトリー)、古川未鈴と夢眠ねむのソロ曲も収めたコンピ『リアル系アイドル図鑑 コンピレーションアルバム』(5pb.)、夢眠ねむが客演したvelvet peach sevenの2012年作『Music Rainbow』(CE)、同SILLYTHINGの2012年作『cross wizard』(GARURU)、ヒャダインの2012年作『20112012』(ランティス)

 

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2013年01月09日 18:00

更新: 2013年01月09日 18:00

ソース: bounce 351号(2012年12月25日発行)

インタヴュー・文/南波一海

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