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インタビュー

INTERVIEW(3)――4人で一つになりたい



4人で一つになりたい



ねごと_N_A



――そして、去年の11月から4か月連続リリースで3枚のシングルとアルバムを発表してきたわけですけれども。それはどういうところから?

蒼山「この4か月連続リリースの話が決まったのが、“nameless”が出来た時だったんですね」

――その曲がきっかけになった?

蒼山「そうですね、“nameless”は夏、8月ぐらいに作っていた曲、出来た曲なんですけど、その時の〈変わりたい〉みたいな気持ちが音にも歌詞にも表れてて。〈爆発寸前!〉みたいな曲が出来上がって(笑)。で、けっこう長い時間かけて制作していたっていうのもあるし、この曲が形になったことで、もう勢いをつけていきたいなって。で、やっぱり大学在学中にアルバムを出したい、だからアルバムを2月に出すって決めた時、それまでに最高の状態にしておきたいというか、いろんな人にねごとを知っていてほしいし、自分たちもどうなるかわかんないけど、ここからさらに最高の状態っていうか、ほんとに胸を張ってアルバムを出したいからこそ、4か月連続リリースをしようっていう話をチームで決めて。その時に“nameless”と“たしかなうた”はあったんです。なんで、連続リリースの第2弾だけなかったので、その新曲をこれから作ろうっていうところから始まって」

――“nameless”って、すごくリフの尖った曲ですよね。フェスとか学園祭みたいな場所でも、〈あっ、これ誰?〉みたいに思わせる曲だと思うんです。そういう曲が自分たちに必要だという感覚があった?

蒼山「まさにその通りで、聴いてくれた人に立ち止まってほしいというか。例えばフェスとかで演奏してる時に〈あ、何かやってるな〉って通り過ぎるんじゃなくて、存在に気付いてほしいし、投げ掛けたい、問い掛けたいみたいな、かなり強気な気持ちで作った曲なんですね」

――“たしかなうた”も、その時点であったんですよね。この曲、沙田さんのギターがすごくいい音で鳴ってる曲だと思うんです。これってどういうふうに出来た曲なんですか?

蒼山「この曲はもともとアルバムを制作するよりもずっと前に、私がピアノの弾き語りの形で作った曲としてあったんです。でも、当時からトラックに歌詞とメロディーをつけるっていう作り方だったので、その時はサウンドをつけるのが難しくて。一旦寝かせてた曲だったんですけど。今回アルバムに向けていろいろ新しい曲の作り方をしていくなかで、あの曲をリアレンジしてみようっていうことになって、瑞紀が中心になってアレンジをしていった感じですね」

――メロディーだけ残して、全部ゼロから作ったんですか?

沙田「総入れ替えでした。その時は、もうどっからでも曲を作ってやる!っていう気になっていて。小夜子が持ってきたフレーズでも、ひとかけらのベースラインでも、広げる自信みたいなのをその時に持とう!って強く思ってる時期だったので。で、この“たしかなうた”のメロディーを1年半ぐらい前に初めて聴いた時も、すごくいいなぁって思ってたんですけど、それにトラックをつけられない私がいて……すごく悔しかったんですね。だから、いまだったらもしかしたらこの曲をすごくいい状態で、バンド・サウンドでできるんじゃないかな、勝負する曲になるんじゃないかなって思えて、作りはじめて。最初にベースラインが思い浮かんで、ここから広げていけば何か一つ見えるかもと思って」

――じゃあ、あえて歌が中心になってないというか、バンドのアンサンブルで聴かせる曲になってるのは一つの必然でもある。

沙田「そうですね」

蒼山「やっぱり出来上がった時、すごい嬉しかったです。バンドで鳴らせてることもそうだし、ちゃんとそこに4人がいる曲になっていて。誇らしく演奏できるというか。で、1年半前は自分の曲だったかもしれないけど、そこから全然変わってない歌詞が、いまはしっかり4人の言葉になっていたりとか、意味がもう変わっていて、そういう巡り合わせも不思議だなと思ってますね」

――なるほどね。で、“greatwall”はアルバムのなかでも1曲目に置いてある、特攻隊長的な役割の曲だと思うんですけれども。これはどういうふうにして出来たんでしょう?

沙田「これは、連続リリースを決めた時に2枚目は何を入れるかわからない状態だったので、とにかく躍起になってる最中で。“greatwall”に辿り着くまでに7曲ぐらい書いて。〈これ、どう!?〉みたいにみんなで作って、でもやっぱ違う、作り直しってなってから初めて出来た曲で。その時に一皮剥けた、いまの私たちの音っていう感じのものが出てきて。〈あ、これだ!〉って、最初のリフが出来た時から思いましたね」

――この曲もほんとにリフが強いし、よく聴くと4人がいろんなことをやってると思うんですよ。

沙田「はい(笑)。“greatwall”は、ひとり欠けたらほんとに何の曲かわからなくなってしまうぐらい、引き算がすごく上手くできた曲だなと思っていて。4人が一つにならないとこの曲が演奏できないっていう仕上がりになっていて。その時に生み出していた曲って、ほとんどそういう曲が多くて。ほんとに4人で一つになりたいっていう気持ちから始まっているのが、こうやって曲に表れていて、その時はすごいビックリしました」


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掲載: 2013年02月06日 18:01

更新: 2013年02月06日 18:01

インタヴュー・文/柴 那典