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インタビュー

藤倉大(3)

藤倉の活動領域はクラシックの世界だけではない

藤倉の活動領域はクラシックの世界だけではない。デイヴィッド・シルヴィアンとのコラボレーションでアルバム『ダイド・イン・ザ・ウール』が2011年にリリースされた。

「やはりクラシック音楽以外のアーティストと仕事をすると、音楽に対する接し方が違うので、学ぶことが多いですね。僕は常に自分の音楽を押し出すという形で作曲をしていて、それがあまりにもうっとうしいと思われているかもしれないのですが、デイヴィッドとの仕事を通して、もっと客観的な視点から自分の作品を見るということも出来るようになったと思います。デイヴィッドとか坂本龍一さんとか、まったく違うジャンルで仕事をしている方の音楽のあり方を知ったことで、もう少ししたら、肩の力を抜いて作品が書けるようになるかもしれませんね、そう、モーツァルトみたいにできたらいいのになあ」

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2013にも登場!

CDのリリース以外にもたくさんの話題を持つ藤倉。直近だが5月に東京国際フォーラムで行われる『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン』のアンサンブル・アンテルコンタンポランのコンサート(5月3日と5日)にはプレトークを行なうことが決まった。また来年だが名古屋フィルハーモニー交響 楽団の定期演奏会でシアトル交響楽団+バンベルク交響楽団+名古屋フィルハーモニー交響楽団共同委嘱新作である《木管楽器・打楽器による5人のソリストとオーケストラのための 〈Mina〉》がマーティン・ブラビンスの指揮で演奏される。

「マーティン・ブラビンスは僕の作品を何度も取り上げてくれています。ヨーロッパでは世界初演の王様と考えられていて、いつでも素晴らしい指揮をしてくれる。そして難しい要求や厳しいスケジュールの中でも、最高の仕事をしてくれます」

藤倉の作品の魅力は、やはりその作品ごとの独自のアイディアにあり、それを生演奏で体験するのが良いとは思うが、『個展』に参加出来なかった方、そして名古屋まで行く余裕の無い方はは、ぜひCD『ミラーズ』で彼の音楽を肩の力を抜いて楽しんで欲しい。

藤倉 大(ふじくらだい)
大阪生まれ。イギリス在住。イギリスではエドウィン・ロックスバラ、ダリル・ランズウィック、ジョージ・ベンジャミンに師事し、作曲を学んだ。これまでイギリスのハダースフィールド国際音楽祭作曲家賞、オーストリアの国際ウィーン作曲賞、ドイツのパウル・ヒンデミット賞、2009年の第57回尾高賞および第19回芥川作曲賞、2010年の中島健蔵音楽賞、エクソンモービル賞をはじめ、数々の著名な作曲賞を受賞。彼の作品の楽譜はリコルディ・ミュンヘンより出版されている。 www.daifujikura.com

LIVE  INFORMATION

『世界を席巻する藤倉大パラダイス』──音楽×エレクトロニクス×映像

○4/27(土)1)14:30開場/15:00開演、2)17:00開演
※16:00〜17:00 ロビー開場 表参道L'AS兼子シェフによる食とのコラボレーション
※18:00〜 アフタートーク 原田大三郎(多摩美術大教授)、白石美幸(音楽評論家・武蔵野美術大学教授)、藤倉大
会場:HAKUJU HALL
http://www.hakujuhall.jp/

『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2013』
藤倉大がお贈りする"現代音楽入門プログラム”

5/2(木) 19:00〜19:45(18:30 開場予定)
東京国際フォーラム ホールD7
【トーク】
出演:藤倉大(作曲)、スザンナ・マルッキ(指揮)
【コンサート】
出演:アンサンブル・アンテルコンタンポラン、
スザンナ・マルッキ(指揮)
曲目:藤倉大作曲 "Fifth Station"(日本初演)
【質疑応答】

応募締切:4/22(月) 19:00
応募先:www.lfj.jp/lfj_2013/news/2013/04/fifth-station.html
高校生以上25歳以下の方 200名
※ご応募は高校生以上25歳以下の方に限らせていただきます。
※応募者多数の場合、抽選とさせていただきます。
※1回のご応募で2名様までの参加申込とさせていただきます。
無料(事前申込制)

藤倉大によるプレトーク

5/3(金・祝) 12:35~  ホールB7 【公演番号122】
“20世紀パリ:音楽の冒険(Aプロ)~未来の音楽家のために”
5/5(日) 18:35~ ホールB7 【公演番号325】
“20世紀パリ:音楽の冒険(Cプロ)~未来の音楽家のために”
http://www.lfj.jp

カテゴリ : インタヴュー

掲載: 2013年04月18日 20:04

ソース: intoxicate vol.103(2013年4月20日発行号)

interview & text : 片桐卓也

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