ヘンテコ・ディスコで踊らせて!!!
リキッド・リキッド〜ESGに連なるニューウェイヴ・ファンクの系譜に鎮座してきた!!!。ここでは彼らと合わせて聴きたい、近頃話題の作品を紹介しましょう。まず思いつくのが、アーサー・ベイカーの関与も大興奮なトム・トム・クラブ先輩の12年ぶりとなるアルバム『Down Town Rockers』。MG'sを意識したそうですが、どうしたものか、タイトさゼロのドタバタした〈らしい〉サウンドが全開で、そのワン&オンリーぶりに敬礼したくなりました。お次は、イエイセイヤーやカリブーのツアー・メンバーとして活躍するシンカネの初ソロ作『Mars』。ハイライフや砂漠のブルースっぽいテイストも感じられ、リジー・メルシエ・デクルー好きにはたまらない仕上がりです。なお、同作を送り出したDFAからは他にもクリスタル・アーク(LCDサウンドシステムのギャヴィンによる新ユニット)やホーリー・ゴーストらが続々と音源を発表中なのでそちらのチェックもお忘れなく。そうそう、かつて同レーベルに所属したサイクロプスの新作『A Blink Of An Eye』も到着したばかり。フリーキー度が増していて初期の!!!を思い出す人も多いはずです。
もちろんNY産だけじゃないですよ! ブエノスアイレスでは女子3人組のラス・ケリーズをキャッチ。初作『Kellies』に収録された“Erase You”のカヴァーを聴かずとも、〈まんまESGじゃん!〉と突っ込みたくなることでしょう。また、昨年通じて関連作品がCD化されたナイジェリアの姉妹ユニット、リジャドゥ・シスターズの79年作『Horizon Unlimited』も、ミニマルな演奏がカッコイイ“Come And Dance”など、この流れのなかで楽しめる逸品です。
▼関連盤を紹介。
左から、トム・トム・クラブの2013年作『Down Town Rockers』(Earmusic)、シンカネの2012年作『Mars』(DFA)、サイクロプスのニュー・アルバム『A Blink Of An Eye』、ラス・ケリーズの2011年作『Kellies』(Fire)、リジャドゥ・シスターズの79年作『Horizon Unlimited』(Afrodisia/Knitting Factory)
- 前の記事: !!! 『Thr!!!er』