インタビュー

『Apocalypse』から広がるアトモスフィアはこんな作品にも……



MARVIN GAYE 『Here My Dear』 Motown(1978)

アトモスフェリックな歌モノといっても昨今のあれこれに近い感じではなく、サンダーキャットの歌から発せられるヴァイブはドゥウェレあたりに近いもの。そんなジャジーなコズミックスケープはこの魔空間から湧き出てきたものだ。

 

JOHN McLAUGHLIN 『Floating Point』 Abstract Logix(2008)

アドリアン・フェローのソロ作は入手困難なので、彼が参加したジョン・マクラフリンのアルバムを推薦。新時代のジャコパスと呼ばれる彼のプレイは、タイプは違ってもベーシストとして雷猫を触発したはず。なお、アドリアンはバックを務めるチック・コリアの次作にも参加している。

 

ADRIAN YOUNGE PRESENTS THE DELFONICS 『Adrian Younge Presents The Delfonics』 Wax Poetics(2013)

“Lotus And The Jondy”にアディショナル・プロダクションという形で関わっているのはレトロ・モダンを超えた空間処理能力で評価を一気に高めているエイドリアン・ヤング。この手腕はもっと活躍の場を広げていきそうな予感。

 

AUSTIN PERALTA 『Endless Planets』 Brainfeeder(2011)

サンダーキャットと同じくジャズ畑からブレインフィーダー入りし、『The Golden Age Of Apocalypse』でも演奏していたピアニストの遺作。シネマティック・オーケストラも交えた幽玄な音像が穏やかで却って涙を誘う。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2013年06月27日 20:30

更新: 2013年06月27日 20:30

ソース: bounce 356号(2013年6月25日発行)

文/出嶌孝次

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