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インタビュー

TSUKEMEN

5周年の節目に発表するエネルギッシュな新作『AKATSUKI』

4月にサントリーホールでの初コンサートを成功させたTSUKEMEN。「5年間活動してきた中でひとつ の節目として自信になったし、新たな課題も見出せた」と口を揃えるが、新作『AKATSUKI』も「次なる挑戦に向けて弾みになる作品になった」という自 信作だ。今回もクラシックからポップス、映画音楽、オリジナル楽曲などジャンルを超えた選曲になっているが、セリーヌ・ディオンの《My Heart Will Go On》などこれまでになく超有名曲が多いのがひとつの特徴だ。

「これ以上ないくらいベタな選曲でいこう(笑)。みんなが喜んでくれるような曲をやろうと」(TAIRIKU)

「ベタであると同時に僕らがよく知っている曲をやりたいと思った。映画なら『タイタニック』、『アルマゲドン』から。クラシックは敢えて『カルメン』、『剣の舞』といった定番曲を選んでいます」(SUGURU)

アルバムは、その『カルメン』から始まる。彼が言うように有名な曲ではあるが、斬新なアレンジで弾く3人の白熱の演奏がドラマティックで新鮮に響く。

「デビュー時からお世話になっている長生淳さんのアレンジですが、作品ごとに難しさが増していて、僕らの腕が試された曲だけれど、派手さと勢いと演奏力が凝縮された1曲目にふさわしい曲だと思う」(KENTA)

その演奏は、目まぐるしく複雑に展開されるが、勢い以上にピアノとヴァイオリン2人の編成とは思えない音の美しい深み、広がりが存分に楽しめる。

また、オリジナル楽曲が5曲。和テイストを生かした《AKATSUKI》やチャップリンの名曲を引用した《古きシネマのように》など独創的な曲ばかりだ。

「今回はキャラの濃い曲が多く、人によっては強烈と思うかもしれないが、それでも何らかのインパクトを与えられるのであればいいと思う」(TAIRIKU)

「僕らは今も試行錯誤を続けている。『AKATSUKI』も海外進出を視野に入れて、琴や三味線にインス パイアされた和テイストを取り入れつつ、アラビア風音階を使ってみたりも。ポップスと肩を並べて、大勢の人に聴いてもらうためにはパワフルな曲じゃないと いけないとも思っているから」(SUGURU)

前作から引き続き、オリジナル楽曲を増やしていくことがひとつの課題。最新作『AKATSUKI』で、 「ジャンルを超えた、ごちゃ混ぜの曲に対してある程度力を出し切った感があります。円熟味が増して、一歩前に進めたかな」(SUGURU)との実感があ り、彼らの中でまた新たな挑戦への渇望感が早くも湧き上がってきている様子。その確かな手応えが充実のエネルギーとして演奏に反映されている。

LIVE  INFORMATION
『TSUKEMEN LIVE 2013』

○6/15(月・祝)岡山三木記念ホール ○8/25(日)第一生命ホール ○28(水)京都府丹後文化会館 ○30(金)盛岡キャラホール ○9/1(日)高崎市文化会館 大ホール ○14(土)とぎつカナリーホール ○16(月・祝)佐賀県立美術館ホール ○17(火)ホルトホール大分 ○19(木)メディキット県民文化センター ○20(金)福岡国際会議場 メインホール ○23(月・祝)霧島国際音楽ホール みやまコンセール
http://www.tsukemen3.jp/

カテゴリ : インタヴュー

掲載: 2013年06月26日 19:22

ソース: intoxicate vol.104(2013年6月20日発行号)

interview&text:服部のり子