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インタビュー

KANA-BOON 『DOPPEL』

 

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2013年、新世代が鳴らすロックミュージックのど真ん中を示すバンドが、ここにいる。ロックシーンの未来を託したいと思わせるバンドが、ここにいる。KANA-BOONのメジャー1stアルバム『DOPPEL』は、それだけの特別な求心力と遠心力をたたえた、文句なしの決定打である。

僕らはこんなにも音楽に気持ちを留めることができるバンドになったんだなって思いました



メンバーを前にして最初に訊いたのは「このアルバムには相当な手応えと自信があるでしょう?」ということだった。

谷口鮪(Vo.&Gt.):自信があるというより、すごく愛があります。いろんな人に好きになってもらえると思うし、いろんな場所に広がっていってくれるやろうなって思いますね

これもう、予感ではなく、確信だ。今年4月に初の全国流通盤『僕がCDを出したら』を、9月にメジャーデビューシングル"盛者必衰の理、お断り"をリリースし、一気に注目すべき若手ロックバンドの最右翼に躍り出たKANA-BOON。2013年、新世代が鳴らすロックミュージックのど真ん中を示すバンドが、ここにいる。ロックシーンの未来を託したいと思わせるバンドが、ここにいる。KANA-BOONのメジャー1stアルバム『DOPPEL』は、それだけの特別な求心力と遠心力をたたえた、文句なしの決定打である。谷口鮪のソングライティングには、どうしても忘れたくない記憶と感情の断片を、絶対に忘れられない物語に昇華する人懐っこい旋律と筆力がある。そして、歌メロに引けを取らないキャッチーなギターリフと4つ打ちをベースにしたダイナミックなリズムを擁するサウンドが、谷口が描いた歌をヒロイックなロックソングとして響かせる。そういった力学に彩られた、ボーナストラックを含む全11曲の輝かしい結晶が収められている。

谷口:インディーズ時代からある曲を新録したものが多く入っていて、純粋な新曲はシングルの“盛者必衰の理、お断り”のほかに3曲目の“ウォーリーヒーロー”とラストの“羽虫と自販機”だけではあるんですけど、結果的に全部新曲になってくれたなって。サウンドにしろ、僕の声質にしろ、何から何まで新しい息吹を入れることができた。僕らはこんなにも音楽に気持ちを留めることができるバンドになったんだなって思いました。自分たちの音楽の多面性を表現できたアルバムやから、ドッペルゲンガーから取って『DOPPEL』というタイトルを付けました。その根底には、表面的には見えないことも物事の本質を捉えてつかみ取ってほしいというメッセージも含まれていて。そうやって、リスナーの想像力を刺激する曲を詰め込むことができたと思ってます。

  古賀隼斗(Gt.&Cho.):自分でもめちゃくちゃいいアルバムだと思います。アッパーな曲が並ぶ序盤があって、歌詞も含めて鮪らしい歌が続く中盤があって、シングルの“盛者必衰の理、お断り”を挟んで、壮大なフィナーレ感のある終盤に向かっていく。アルバム全体を通してとことん楽しんでもらえると思います。

小泉貴裕(Dr.):レコーディングは4ヶ月という長い時間をかけて臨むことができて。そのなかでメンバー各々が壁にぶつかりながら、乗り越えてできたアルバムなんです。僕のドラムの音も1曲1曲ニュアンスが違うし、それは鮪の歌も古賀のギターも飯田のベースも同じで。細かい部分も味わってほしいですね

ロックバンドは最高に楽しいし、際限なく熱量を放出できるし、リスナーへダイレクトに楽曲を響かせられる。KANA-BOONは、そんなマインドをナチュラルに体現している。彼らの吸収力とポップセンスを支えているのは、それだ。ASIAN KUNG-FU GENERATIONに憧憬を抱き、同じステージに立つまでライブを観ないと決め、それを実現させてみせた不敵な野心と引きの強さもある。時代と密接にリンクするポピュラリティーがありながら、シーンやリスナーに媚びている印象をまったく与えないのも彼らの強さだ。



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飯田祐馬(Ba.):これがいまのロックシーンで流行ってる感じなのね>って思われたらおしまいやと思っていて。4つ打ちのリズムにしたって、僕らは流行ってるからやってるわけではなくて、鮪が書く歌をいちばん活かすために取り入れているので。その違いは、曲のよさと演奏のアプローチ次第で見せられてると思うし、『DOPPEL』はそういうことも伝えられると思うんですよ

谷口は言う。「KANA-BOONの核はメンバー全員に上昇志向があって、テッペンを見るイメージを温度差なく共有できているところ」であると。そう、このバンドは当然のようにテッペンを目指している。それが夢物語ではないことを、『DOPPEL』が証明する。


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■ALBUM…『DOPPEL』 10/30 on sale!

■Song List
01.1.2.step to you
02.ワールド
03.ウォーリーヒーロー
04.MUSiC
05.東京
06.白夜
07.目と目と目と目
08.盛者必衰の理、お断り
09.夜をこえて
10.羽虫と自販機
11.A.oh!!(※Bonus Track)
 

■Live…KANA-BOON 東阪ワンマンライブ 「僕がステージに立ったら」

11/4(月・祝)、8(日)渋谷CLUB QUATTRO

11/15 (金)、大阪BIG CAT

※詳細はオフィシャルサイトをご確認ください。

■Profile…KANA-BOON(カナブーン)

 谷口鮪(Vo&Gt.)、古賀隼斗 (Gt.&Cho)、飯田祐馬(Ba.)、小泉貴裕(Dr.)の大阪・堺出身の4人組。昨年4月、キューン20イヤーズオーディションにて4000組の応募者の中から見事優勝。今年4月、初の全国流通盤『僕がCDを出したら』をリリース。今夏、JOIN ALIVE、ROCK IN JAPAN FES、SUMMER SONIC、SWEET LOVE SHOWER、RUSH BALLなど、全国各地フェスへ出演し、入場規制、満員御礼を記録。2013年ライブシーンの台風の目となっている。

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記事内容:TOWER+ 2013/10/10号より掲載

カテゴリ : COVER ARTIST

掲載: 2013年10月10日 12:00

ソース: 2013/10/10

TEXT:三宅正一(ONBU)