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インタビュー

Fried Pride



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あなたのエヴァーグリーンな曲もはいってますか?

豊かな表現力を持つヴォーカリストのShiho、技巧派ギタリストの横田明紀男。2001年のデビュー以降、ジャンルレスかつ国際的な活動を続けてきた彼らFried Prideの新作『EVERGREEN』は、ポップス/ロック~R&Bの名曲群に挑んだカヴァー集となった。

「2年ほど前、〈Fried Prideはオリジナル曲をやる必要はない。僕らがカヴァーすべき名曲は世界中にいくらでもあるはず〉と思うようになったんです。これまでのカヴァーでも、《Smoke On The Water》のリフに歌詞を付けたり、かなりオリジナルにやってきましたからね。あと、ここ何年かの間に自分たちではセレクトすることもないだろうカヴァー曲のオファーをいただくことが何度かあってね。実際にやってみたら、自分たちの新しい局面が見えることもあって。そのなかで、選曲を全面的に他の方に任せてみようというアイデアが出てきたんです」(横田明紀男)

横田がそう話すように、今回の選曲は数名のラジオDJたちが担当。結果、本人たちが思いもよらぬ楽曲がセレクトされることになった。

「自分では(モトリー・クルーの)《ドクター・フィールグッド》は絶対に選ばなかったと思う(笑)。(マイケル・フランクスの)《ポプシクル・トーズ》は今まで聴いたことがなかったんですけど、やってみたら一番しっくりきた。《枯葉》みたいなジャズ・スタンダードもまず自分では選ばないんじゃないかな。そこも含めて面白かったですね」(Shiho)

「アレンジのアイデアが直感的に浮かんだものばかりなんですよ。《ドクター・フィールグッド》にしても僕らがそのままやっても面白くないから、〈ストレイ・キャッツみたいな感じでやってみよう〉というアイデアがすっと出てきたり」(横田)

どの楽曲にもあっと驚くアレンジが施されているのは、過去数多くのカヴァーを手がけてきたFried Priedならでは。カヴァー集という形を取りつつも、ここにはあくまでも彼ら2人の音楽世界が広がっている。

「これまで残ってきた名曲は、僕らごときがイジったってその生命力を失わないんですよ。それが僕なりの作者に対するリスペクト。〈リスペクトしているからこそ原曲をそのままやる〉という人もいると思うんですけど、僕は逆なんだと思う」(横田)

Shihoは「人前で生演奏を披露してナンボだと思っているので、次はやっぱり今回のアルバムのツアー。ライヴでやってるうちに楽曲も変化してくるので、それも楽しみ」と話す。『EVERGREEN』で新しく生まれ変わった名曲群は、ステージにおいてさらにどのような変化を遂げるのか。こちらにも注目したい。



LIVE INFORMATION


『Fried Pride Tour「evergreen」』
○12/23(月)大阪・梅田・BillboardLive OSAKA
○24(火)金沢・もっきりや
○27(金)東京・目黒・BLUES ALLEY JAPAN
○31(火)下関・Jazz Club BILLIE
○2014/1/11(土)神戸・クラブ月世界
○17(金)18(土)名古屋・Blue Note NAGOYA
○21(火)沖縄・Live House MOD'S ...etc....
http://www.friedpride.com/



カテゴリ : インタヴュー

掲載: 2013年12月17日 10:00

ソース: intoxicate vol.107(2013年12月10日発行号)

interview&text:大石始