タワー社長と桂三枝がごた~いめ~ん! 渋谷店トーク・セッションをレポート
タワーレコードでは、現在タワー全店およびTOWERmini、TOWER RECORDS ONLINEにて開催中の〈新春セール!〉で、今年の7月16日に上方落語の大名跡である桂文枝を襲名する桂三枝師匠をメイン・ヴィジュアルに起用。師匠が〈いらっしゃ~い〉のポーズを決めるポスターを店舗に掲出しています。そこで、いまやアイドル好きとして有名ですが実は落語も大好きだというタワー社長の嶺脇育夫が、三枝師匠とごた~いめ~ん! 本日1月16日にタワー渋谷店B1〈STAGE ONE〉にてトーク・セッションを行いました!
マスコミ向けとなったこのイヴェント。まずは社長が今回のセールに三枝師匠を起用した経緯を説明。「昨年は3月11日に地震があったりと非常に暗いニュースが多かったなかで、音楽や演芸、映画などのソフトを販売している側として、少しでもお客様に笑顔になってほしいなあという思いがありまして。キャンペーンのテーマを〈笑顔〉と設定し、あと我々がお客さまに最初にお声掛けする言葉が〈いらっしゃいませ〉という流れから、この〈いらっしゃいませ〉といえば三枝師匠」ということで、オファーさせていただいたとのことです。師匠はこれに対し、「まさか私がという。本来なら店舗的にも売り上げ的にも嵐とか、ああいう人のほうがいいんじゃないかと思うんですけども(笑)」と冗談で返しつつも、「これは失敗やったなーと言われないように頑張らないといけないんで、責任が重いですね。でもできるだけ頑張りたいと思います」と力強くコメント。大阪のタワーにはよくご来店いただいてるとのことで、「行くとポスターがあってね。〈いらっしゃ~い〉いうてるんで恥ずかしい思いがあるんですけども」なんてエピソードも。
続いて社長がいかに落語のトリコになったのかを熱弁。本格的にハマるようになったのは4~5年前と割と最近ですが、一時期は毎週のように演芸場などへと足を運び、三枝師匠の高座も江戸東京博物館での新春興行や〈渋谷繁昌亭〉などで拝見したことがあるとのこと。これまでも落語キャンペーンを展開したことのあるタワーですが、今後も上方落語にさらなるスポットを当てて、3月から6か月連続でリリースされる三枝師匠の「花王名人劇場」のDVDや、五代目文枝師匠のお弟子さんのCDなどをメインに、春から新キャンペーンを行いたいという構想を語りました。
その「花王名人劇場」のDVDとは、師匠がたったひとりで1時間の番組を行う〈桂三枝たったひとり会〉という企画を初めてDVD化したもの。落語はもちろん一人二役の対談など師匠のさまざまな芸が堪能できる逸品で、特典映像として桂枝雀師匠との対談なども収められる予定です。三枝師匠からは「私は若いときの自分に会うのが恥ずかしくて、観てないんですけども。枝雀師匠の奥さんから〈いやー、おもしろかった〉と。朝まで何度も見たとゆうていただいてですね。ありがたいなあと思っております」との発言も。発売日が待ち遠しいところです!
六代桂文枝襲名を半年後に控え、「私の六代の役割は、落語でもって新しい時代を切り開いていくという」「襲名がまた落語に火がつくきっかけになればいいなと思って、私は六代文枝襲名に向けて頑張りますし、この名前を汚さないように頑張りたいと思ってます」と改めて決意を語った三枝師匠。最後はお互いへの質問タイムということで、まずは師匠から社長への質問!
三枝師匠 「私からでいいですか? 私はいまiPad 2とかやったりね、時代に乗り遅れないよう色んなことをやってるんですけども。タワーレコードさんってのは本当に品揃えが豊富でね。素晴らしいお店だと思うんですけども、いつまで〈レコード〉って名前を使っていくのかという……レコードなんてほとんど無いのにね(笑)」。
嶺脇社長 「(笑)この〈レコード〉っていうのはですね、〈記録物〉という意味なんですよ。いわゆるビニール盤という意味合いではなくて、〈記録物〉を売っているという意味で、レコードという名前をずっと使わせていただいてます」。
三枝師匠 「はー、記録すると。そういう意味では、レコードというのは我々にとってのイメージが、EP盤、SP盤、ソノシートとかいろいろありますけど、古いものを守るというかね。形や名前を守るという意味では落語に似てるなあと思うんですよね。伝統を守るという意味でもピッタリのコラボレーションじゃないかなと」。
そして社長から師匠への質問!
嶺脇社長 「今回六代を襲名すると聞いて、三枝師匠のお名前はとてつもなく大きなお名前だと思うんですけども。三枝という名前から離れることに対しての思いはいかがですか?」。
三枝師匠 「それはね。45年間この名前と付き合いましたから。私自身が三枝そのものやと、みなさんもそう思ってらっしゃるでしょうし、私も思ってますので。この三枝という名前、もしも社長が欲しいなと思うなら、2億ぐらいで譲っても(笑)」。
嶺脇社長 「ええっ、2億でよろしいんですか?(笑)」。
三枝師匠 「2億で充分です(笑)。私は桂三枝いう名前でいろんな作品を作りましたんでね。いま誰かに(譲る)という気持ちはないですし、三枝という名前はなかに秘めて、文枝という着物を着るというような気持ちでおりますので。三枝いう名前を尺に置きながらも、文枝になっていこうという気持ちでおります」。
嶺脇社長 「大名跡とかを見ていると、東京の落語家さんでもずーっと同じ名前の方もいらっしゃるわけで。いろいろ思いがあるなかですごく勇気のあることだと思うのですが」。
三枝師匠 「そうですね。でも噺家人生のなかで、やっぱりどっかで締め括ろうということと、代々直系の弟子が繋いできたこの名前をここで絶やすことはできないし。一門みんなこぞって総領弟子である私に頼むということですんで、じゃあやろうと決意いたしました」。
……ということで初顔合わせとなるトーク・セッションはこれにて終了! 三枝師匠は続くフォト・セッションでも、社長と2人揃っての〈いらっしゃ~い〉ポーズを決めたりと(師匠が社長に手の角度を指南するという一幕も!)、終始にこやかなご表情。実は人生で一番緊張していたという社長も胸を撫で下ろしていました。〈新春セール!〉は今月22日まで開催していますので、ぜひお店で三枝師匠のポスターをチェックしてください!!
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